『中国における消費者金融業』

2009年07月01日

中国政府が国内外の金融機関による消費者金融会社の設立を認可する方針を示しましたが
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090626AT2M2201J25062009.html)、
私は中国で消費者金融業を行うことは結構難しいと考えています。なぜなら現在の中国人の国民性を考慮すれば、不良債権化するリスクが非常に高くなると思っているからです。
最近中国の銀行は貸出を急拡大していますが(大手商業銀行6行‐中国工商銀行、中国建設銀行、中国銀行、交通銀行、招商銀行、中信銀行‐の3月末の貸出残高は前年末に比べて15.6%増加)、企業に対する貸し付けもそうですが、個人に対しての貸し付けが結構増えています。私は個人に対する貸し付けが不良債権化していく可能性が若干あると思っていますので、そのことを非常に気にしています。従って、私はこのような金貸し業、即ちストックのビジネスを中国で展開すると言うことを基本的にはまだしたいとは思っていません。

私が当面集中したいと思っているのは証券業のようなフローのビジネス、即ちお金が手数料という形で入ってくるビジネスです。なぜかと言えば、①ストックビジネスに比し、リスクが相対的に小さい。②経済がtake-offし、急速な経済発展が続いている時はデットの時代というより、エクイティの時代だからです。
もちろん「傾斜生産方式」という形で国が産業の成長を主導するならば、デットもデットでそれなりに儲かるとは思います。日本でも長い間いわゆる「間接金融偏重」が政策的に保たれて来ましたが、これは資金を効率的に成長分野に傾斜的に配分するために良い方法であったことは間違いないと考えています。例えば現在のカンボジアには銀行が少ない上、株式市場も無く、国民の金融資産はまだ一定の水準以上に達していません。従って、暫くは間接金融偏重の時代が続かざるを得ないので、私どもは韓国の現代スイスグループと共同で「プノンペン商業銀行 Phnom Penh Commercial Bank Limited」をカンボジアに設立し銀行業からスタートしました。逆に現在の中国には相当数の銀行があり、今更私どもが出て行ってそこで消費者金融のようなストックのビジネスをすることはネット専業銀行以外はあまり意味が無いと考えています。従って、私は高成長を続ける中国においてはフローのビジネスに当面集中したいと思っています。



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