北尾吉孝日記

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コムスンやNOVAの話が新聞紙上やテレビを賑わしていますが、私はどちらもビジネスとしてもたないモデルだと考えております。
コムスンの場合は高齢化でお客様が増えていく状況下で、介護ホームとヘルパーが常に不足するという状態になり、そして介護ホームを作れば作るほどヘルパーが更に不足していきます。
恒常的にヘルパーが不足になるから、あのような形で虚偽の報告をし始めるのです。
一方、NOVAの場合も教室が増えれば増えるほど、講師の数が足らなくなる。
そして授業の予約が取れないということになり、消費者と事業者の間で必ず問題が起こるようなビジネスモデルになっているのです。
したがって、僕から見ればこうしたビジネスモデルの結果はもう分かっていたのです。

事業を拡大していこうとしたときにそのビジネスを遂行するための主役、あるいは主要素となる大きなものが欠如している場合があります。
例えば鉄を作るのに鉄鉱石以外のものが全部そろっていても鉱石がなければ鉄は作れません。
あるいは仮に鉄鉱石が揃っているとしてもコークスが足らなかったら、鉄の量はわずかしか出来ないのです。
規模が拡大するとこのような状態になる事業には致命的なボトルネックがあるということです。

コムスンの件に戻りますと、仮にヘルパーが足らないということになれば、ヘルパーの給料が上がるということになります。
そうすると国からの支援だけでは全然足らないということになります。
このように事業を遂行する中で一つの大きなボトルネックが出てくるというビジネスを、僕は駄目だと考えています。
よくある話ですが、小さな規模では上手く機能するけれども大きな規模になるとボトルネックが顕在化し、機能しなくなる。
昔から「屏風と事業は広げれば倒れる」、このように言われているのです。

このようにならない為には、考え方として規模が拡大しても、致命的なボトルネックが生じてこないようにしないといけないのです。
例えばネット証券で取引量が増えた場合、これはサーバーを増やせばいいだけです。
サーバーは無尽蔵に増やすことが可能なのです。
サーバーの数が増えても雇用はそんなに増加させなくていいです。例えばイー・トレード証券ではたった140人ぐらいの正社員でやっているのです。
それでもイー・トレード証券は野村證券を抜いてブローカレッジにおける日本一のシェアを誇る状況になっているのです。
したがって事業を始めるは、それが大きくなったときにその事業の主要なものや主要な構成を担うものが不足するなどの致命的なボトルネックが起こらないようにする。
それがまず前提となってくるのです。




 

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