北尾吉孝日記

M&Aについて①

2007年7月19日 14:24
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M&Aについては事業会社の関心も高く、小生のところにも多くの講演依頼が来ております。特に三角合併が解禁されてからは更に依頼の数が増えました。

三角合併が日本にもたらす影響については、先日発売されました「Voice 6月号」(PHP出版)でも若干述べさせていただいておりますが、基本的には三角合併の解禁が日本の企業にとってマイナスになるとは思っておりません。
巷では三角合併の解禁によって外国の企業が自社株を使い、日本の企業を買収できるようになるため、外資による乗っ取りが頻発し、日本の市場が荒らされるのではないか、ということを危惧する声も上がっているようです。
しかし、あるアメリカの有力コンサルティング会社の調査では、大型合併はその7割が失敗していると報告しているように、M&Aを成功させるのは極めて難しいという認識があります。
そしてさらに困難を極めるのが企業文化が大きく異なる国境をまたいだ国際的なM&Aなのです。従って大規模なM&Aについては株主の目も厳しいものがあります。
こうした中で、外資による乗っ取りが頻発し日本の市場が荒らされるという状況は起こり難いと思います。
また、ブルドックソース株式会社の買収問題における司法の判決を見ても、日本人としては極めて常識的な判決が出たのではないでしょうか。外国人的には非常識な判断ということだと思いますが・・・。
この判決により単にグリーンメーラーとして利益のサヤだけを取りに来る国内外のファンドや投資家は、あまり活躍の余地がない状況になっているのです。
ですから、三角合併のケースでも敵対的買収ではなく、あくまで友好的な買収で双方の事業会社で本業上でのシナジー効果が見込めるケースが多くなると思います。
こういったM&Aは企業価値を損なうものではありませんので、経営者の方々は恐れることは何もありません。
もし合併が企業にとっても、株主にとっても、事業戦略上にとってもいい話であれば、積極的にそういうものを受け入れていくスタンスは必要でしょう。

M&Aは、アメリカにおいても証券市場を活性化する要素となってきましたが、恐らく日本においても敵対的なM&Aではなく友好的なM&Aを中心に増えていくと思います。
先日、我々も株式会社ナルミヤ・インターナショナルの株式を公開買付けにより取得することを発表しましたが、これも友好的M&Aであり、今後も企業価値を高める上でプラスであると判断した場合にはこういったM&Aも積極的に行っていこうと思います。




 

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