北尾吉孝日記

『新銀行東京について』

2008年2月20日 17:46
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新銀行東京への追加出資額が400億円前後となる見通しになっています。
この新銀行東京ですが、2007年9月中間決算までの開業2年半で、累積赤字が936億円に膨らんでいるようです。

そもそも、私にはこの銀行を設立したこと自体が疑問でした。
これだけオーバーバンキングと言われている時代に、金融事業に関してまったく知識と経験がない東京都が新しい銀行を作ってうまくいくはずがない、私は予てよりこう考えていたのです。
それに対して、東京都は都内の中小企業の支援を目的として掲げ、中小企業に対して積極的な融資を行っていきました。
ですから、この銀行の融資で潤った会社もあるかもしれませんが、一時的に潤ったとしても、その後事業が軌道にのらなければ、当然返済も出来ないのです。
つまり、融資すべきではない企業に投資をして、その結果として焦げ付いたということです。
もちろん、中小企業の支援は結構なことだと思いますが、問題はこの銀行の資金の殆どが東京都民の血税で賄われていますので、この焦げ付きの尻拭いをするのもまた都民だということです。

最初から赤字になるだろうと思われていたにも関わらず新しく銀行を設立し、結果として大赤字を出し、その上追加出資までするということですが、これで良いのでしょうか。
約1000億円ものお金が消えてなくなっていることになりますが、これをもって都は都民のために良いことをしていると言えるのでしょうか。
私は、都に対して期待していることはそういうことではありません。
中小企業に対する融資には中小企業金融公庫などの公的な機関もありますし、金融に関する知識のない東京都が銀行を作ってまで手を出すような事業ではないと思います。
このような事をするくらいであれば、普通に銀行に預けている方が、失うこともなく、金利もつきますので、断然良いのではないでしょうか。
私共のようなパフォーマンスの良いベンチャーキャピタルに都企業再生ファンドのようなものをつくり、出資をする方が余っ程良い結果が出ると思います。

都にはこの税金がいかなるものであるのか、再認識してもらいたいと思います。
このように簡単にお金を都民から集めて、それを無駄に遣っていくなんて本来許されるべきでは無いことです。
耶律楚材の言葉に「一利を興(おこ)すは一害を除くにしかず」とありますように、今すべきことをもう一度考え直すべきではないかと思います。




 

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