北尾吉孝日記

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既に御覧になった方も多いと思われますが、先日ロイターのインタビューを受けた時に話したことがニュースとなり、話題となっているようです(※1)。

どうしてこのような話になったのかと言いますと、インタビューではジャパンネクストPTSのことを聞かれており、その話をさせていただきました。
既に発表している通り、我々はジャパンネクストPTSでの昼間取引の準備を着々と進めています。
PTSを昼間から開始することについて、時間の延長ですので認可事項ではないとの判断を金融庁からいただいておりますので、これについては心配しておりません。
ただ、金融庁が気にしている点は、これによって取引量が非常に大きくなってしまうとシステムが追いつかなくなってしまう可能性についてです。
夜間の市場において我々は後発でありながら、先発であるマネックス証券とカブコム証券を足しても、出来高で5~6倍上回っています。
ですから、この点に関しては金融庁も慎重に検討しているのです。

このまま順調に行きますと、東証等の既存取引所と同一時間帯に流動性をもつ並行市場が出来る事になります。しかし、取引所の場口銭とジャパンネクストPTSの手数料はほぼ同等ですが、システムの優位性が大きく違います。
ジャパンネクストPTSではNYSEユーロネクストでも採用されている最新のシステムを採用しておりますが、これは東証のシステムと比較してもスピードにおいて明らかな優位性を持っています。
さらにティックに関しても、値段の刻みを多くすることを検討しています。
そうなった場合、オーダーを出す場合には二つの市場を同時に使い、早く約定したほうを使うという方法が多くなってくるかもしれません。
それはアメリカのECN(PTS)がナスダックでの取引の25%を占めるに至っているということから容易に推測できることです。

従いまして、この昼の出来高が大きくなった場合に問題になってくることは、PTSでは出来高の上限(我々の場合は、出来高の10%)が決められているということです。
それを考えますと、取引所の申請をする必要性も時間の問題で出てくるでしょう。
取引所の申請をするには、今のPTSに加えて審査機能などの付帯的な機能も持たなければません。
それなら、買収したほうが早いのではないかと考えているのです。

ただし、取引所の買収をする場合、取引所が買収する場合は日本証券業協会が保有する72%を全て買い取れますが、取引所以外のところが買収する場合は、一社当たり上限20%という制約があります。
ですから、コンソーシアムで買収をする必要があるのです。
ジャスダックは今期第3四半期までが赤字で推移し、通期でも赤字になりそうな会社ではあるのですが、取引所としての機能がいずれ必要になる我々にとって、場合によってはそれを利用することが出来るように今から投資をしておくことは一つの方策として十分に有り得ることだと思います。

また、ロイターの記事が出てから外資系の証券会社から「コンソーシアムのメンバーとして一緒に組みたい」という問い合わせがたくさん来ています。
今の東証のシステムは日本の証券市場としては不十分であり、アルゴリズム取引に十分に対応していないということを外資系の証券会社の方々は皆考えているのです。

今回のロイターの記事ではこの辺の詳しい説明が全く書かれておりませんでしたので、若干付け加えさせていただきました。

参考
※1:ジャスダック買収、コンソーシアム組んでTOBの可能性十分ある=SBI<8473.T>北尾CEO




 

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