北尾吉孝日記

『危機と好機』

2008年2月28日 18:27
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世界的に大きな金融市場での混乱は、一方で千載一遇の好機をもたらします。
アメリカに端を発したサブプライムローンの問題は、証券化を通じて世界中に伝播し、レバレッジがきいているので、それぞれの市場で大きなインパクトを与えました。
日本ではこの影響でこれからの3月決算に向けて明らかになることは、多くの不動産関連の会社の資金繰りがかなり悪化してきているということです。

なぜなら銀行が不動産関連の会社への資金の貸付を渋っていると思われるからです。
その理由は、日本の会社だけではなく欧米の会社もファンドを通じて日本の不動産に対して多く投資をしており、その海外の会社の中にはサブプライムローン問題で大きな打撃を受け、日本で保有している不動産を売却せざるを得ないところも多いからです。
したがいまして、これから3月に向けて不動産市況が下がると銀行は考えているでしょう。
こうなりますと、保有不動産の価値が下がることを恐れ、これまで業績的には健全な不動産会社に対する貸付まで渋っている可能性が高いのです。

これはある意味で、投売りされる不動産を買う絶好のチャンスとも言えます。
私はサブプライムローン問題が発覚して比較的早い段階から、不動産担当の相原専務に不動産を極力売り、そして極力買うなという指示をしてきました。
そして近い将来必ず投売りがあると言ってきたのです。
今回の問題が日本の不動産に及ぼす影響まで考えていた方は多くないと思いますが、逆にそこまで考えられない経営者ではこれからの時代を生き残れないと思うのです。

相場の世界に30数年生きてきた人間としましては、世の中は昔と比べて遥かにグローバル化していることを強く感じます。
ですから経営判断もグローバルな視野で行わなければなりません。
ある国で何かが起こったとき、それが世界にどれぐらい伝播し世界の市場にどれぐらい影響を与えるか、それを常に洞察しないといけないということです。
そのためには歴史を勉強し、専門知識を会得し、様々な分野での読書をし、そして多くの人の意見も聞く、この四つの事が重要だと思います。




 

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