北尾吉孝日記

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先日、帝国データバンク東京支社情報部情報取材課長の中森貴和さんから非常に時宜を得た本、『行政不況』(宝島社)が出版されました。以前、私は「行政不況」という声があると指摘しましたが、この本には非常に詳細に書かれています。是非この本を読んでください。

さて、日本の株式市場は2月比で見ても先進国の中で一番下がっていますが、それは日銀総裁人事とは全く関係がなく、日本経済が非常に深刻な状況に入っていることを物語っているのだと思います。

日本経済を支えていた要因、あるいは一時的な日本経済の回復を支えていた要因は何かと言えば、中国特需、円安、そして、金利安と考えています。この中で、中国特需には陰りがみられ始め、また、円安については先立て95円台に入る様な円高が進み、急速に円高が進行しています。

そのような環境下において、現在、いわゆる「デフレからの脱却」を成し遂げる要因とされていたものが、急速に消えて無くなるという状況にあります。このような状況をもたらしている一つの要因は、構造的な経済問題ですが、それ以外にも幾つかあります。例えば上記の本に論述されているような行政の問題もあります。その他、日本において指導者たる人物が不足していることに起因するとも考えられます。「政冶に人なく、行政に人なく、財界にまた人がなし」という状況になってきて、それが長期に渡り続くことを考えると、日本経済の行く末を憂えずにはおれません。先日、『The Economist』に「Japain」という日本経済を揶揄するような言葉が出ましたが、日本はまさにそのよう言われても仕方がない状況になってきていると思います。

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