北尾吉孝日記

『長期単独政権の弊害』

2008年4月7日 10:45
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現在のガソリン問題は、「ねじれ国会」を象徴する一つの現象ですね。この問題を解決するためには、早く選挙を実施し、国民の民意を問うしかないと考えています。その結果、仮に3分の2以上でなくとも過半を取るという形で与党が勝てば、民主党も現在のような徹底抗戦を行うことはないでしょう。現在の衆議院の3分の2以上の議席とは小泉政権の時に獲得したもので、その後の安倍政権時の選挙では大敗を喫し、参議院がねじれた状況になっているのだから、当然のこととして、自民党は早く選挙を行わなくてはいけません。ところが古賀選対委員長は、3分の2の議席をもはや取れないから、衆議院の任期を満了しよう、などと言っています。私はこのような考え方自体がそもそもの間違いであり、政治の混乱の根源はそこにあるのだと思います。

一般財源化か特定財源制度を維持するのかと言えば、私は特例とはあくまで特例であり、まずは一般財源にすべきだと思います。そして、一般財源化した上で、各地方公共団体が必要と判断するなら、道路に振り向ければいいと考えています。しかし、マスコミの報道を見ると、ある道が台風で破壊されたままであるとか、あるいはある道路の穴の周辺ばかりを放送するなど、必要以上に危機を煽ることで、一方的に自民党の主張を正当化するような風潮を植えつけているようにも思えます。中立であるメディアの報道としては、非常におかしなことだと思います。

さらにもう一つおかしなことは、今年7月の環境サミットにおいて日本は議長国であるにも関わらず、ガソリン価格を下げるなど信じられない、と福田首相が言っていることですが、私はそうは思いません。本来、円高の影響を享受していれば、このようにオイルや小麦の値段が高くなることはなかったはずです。それが自民党長期政権下において、バブル崩壊とそれに引き続くデフレを先進諸国の中で初めて経験し、超低金利政策を採らざるを得ず、日本の円は不当に安くなってしまいました。このような長期に渡る自民党政権下でのバブル発生において、日銀の責任というのは極めて大きかったと思います。

今回の日銀総裁人事を巡る一連の騒動で一般の人が分かるようになったことは、日銀総裁とは衆参両院の承認を経て任命されるものであり、その意味で過去自民党がいつも決定して来たということです。従って、史上まれに思えるような大きさのバブルを形成し、そしてバブルを非常に短時間で崩壊させ、日本経済にデフレをもたらした日銀の責任は極めて大きく、さらに政府・自民党の責任も非常に大きかったと言えます。それにより国民は超低金利という大変なツケを払わされ、結果として円が非常に安くなり、本来ならさらに下がるべき輸入物の価格が下がりませんでした。

そして今回のガソリン問題に対し自民党は、税収が減り財源が減ることだけを問題視していますが、1000兆円を超える程の巨額の財政赤字状況を作り出した政権政党は自民党であり、その責任を転化しているだけのように思います。本来なら税収不足分を国債により補うことも可能ですが、自民党が作り出した1000兆円を超える程の巨額赤字財政におけるプライマリーバランスの考慮により、それが出来ないのです。

長期単独政権には問題があると考え、良識ある判断を導く健全な二大政党制が適切ではないかと思います。やはり結局は切磋琢磨ということが大事であり、それがないと行政と政治が癒着し、汚職や腐敗が横行しかねません。あるいは政治が行政に過度に依存したり、許し難い国民の税金の無駄遣いが起こりかねません。例えば今度の新銀行東京について言えば、金融の世界で生きて来た人間からすると、都が銀行を作ればこのような結果になることは、当然のこととして考えていました。それを東京都は自ら選んだマネジメントへと責任転嫁し、さらに400億円もの増資を受けるなどと言っています。もはや石原都政は1000億円を超える血税を無駄にしたとしか言いようがなく、都民の一人として非常に憤慨しています。




 

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