北尾吉孝日記

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金融商品取引法施行から半年が経過しましたが、今銀行窓口での投資信託を含めた価格変動商品の販売が非常に低迷しています。なぜなら、銀行としてもそれを売ることのリスクとそれを売るためのコストを考えるようになり、非常に慎重になっているからであります。また銀行だけではなく、価格変動商品を売ることに慣れている証券会社にしても同様に、様々なことに多大なコストと手間がかかっています。そして、先日発表されたあるアンケート結果によれば、「銀行では「顧客からの苦情や不満が多い」との回答が20.5%に達し、「苦情や不満がほとんどない」(7.6%)を上回った」とし、お客様にとっても必ずしも良い法律とは言えない実態が明らかになりました。大義名分は投資家保護や消費者保護でいいのですが、実際に法律になり施行され、投資家や消費者にも様々なところで不自由が生じているのが偽らざる現状なのです。従って、このようなことが「行政不況」や「官製不況」と揶揄されるような結果につながっていっていることを考慮すれば、こういった法律を施行する時は非常に慎重に様々なことを精査しないと、結局誰もが喜ばないことになると思っています。

さらに言えば現在、後期高齢者医療制度が非常に大きな問題になっていますが、それは制度変更に対する説明責任が十分に果たされていないことが一因だと思います。肝心要の高齢者が何も知らない間に年金から天引きされ、結果として役所等には「年金から引くとは何事か」、「孫にも何も買えなくなった」というような苦情が続出しているようです。税収不足のためお年寄りからも税金を取っていくにしても、やはりこのようなことはもう少し慎重に実施していかなければならないと思います。今後はさらに老齢化が進み、高齢者が選挙において非常に大きな力を持つようになってきますので、こういうことをやる場合は周知徹底し十分納得を得なければ、おそらく自民党政権にとって、選挙時に大きなマイナス材料になりうることだと考えています。

また、「ガソリン問題」を見ていますと、同様に政府に来たるべき総選挙への影響を慎重に精査せず、非常に安易に物事を進めていることが分かります。例えばガソリン価格については、一度下がり国民が満足している中で、非常に短い間隔でこれを再度上げようとしています。これに対し、ある世論調査によれば60%以上の人が支持しておらず、ガソリン税上乗せに反対しています。このような状況下で、また衆議院で再議決することになれば、これは大問題になると思います。従って、ガソリン税の税率については、洞爺湖サミット議長国の立場とは全く関係ない話ですので、そもそも一般財源化するということならば、一般財源化する方向で決めるべきだと考えています。

道路を作らなければいけないところは作ればいいと思いますが、そのためにガソリン税を適用する必要性はありません。道路建設のためには別の余剰金を使うこともできますので、少しでも税金を下げて高騰したガソリン価格を低下させていいのではないのかと思います。世論に反して自民党がこれを再び押し切りガソリン税を上乗せした場合、選挙への影響は避けられず、自民党大敗の原因になる可能性があると考えています。現在の情勢は自民党政権にとって非常に微妙な段階に来ており、選挙に不利になることばかりを行う自民党には黄色信号が灯っていると思います。




 

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