北尾吉孝日記

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最近ニューヨーク原油市場では原油先物価格が連日のように高値更新される状況であります。1973年の第一次オイルショック以来、原油価格が上がり過ぎた場合には、何によって石油輸出国に蓄積されたドルを中心とした外貨を、その他の国に還流していくのかという、いわゆるオイルダラーの還流問題がいつも話題になります。

過去の第一次、第二次のオイルショックの経験から考えますと、それは必ずインフレーションによって調整されていくということがあると思います。現在、アラブ諸国も猛烈なインフレーションに弱っており、名目ベースでは上がっていますが、物価上昇率を加味した実質的な価値は大きく上がらない状況であります。オイル産油国はほとんどの消費財や生産財を輸入していますので、実はオイルダラーの還流はインフレという形で実質的に一番なされているのです。従って、今あらゆる輸入品価格が、猛烈な勢いで上昇し、石油輸出国もインフレーションで弱っています。これにより実質的な価値がつじつまの合うように修正されていくのです。

また第一次オイルショック当時を振り返ってみますと、世界中から巨額のお金がオイルダラーとして中東産油国に蓄積された後、この資金の一部は当然投資資金としてロンドンやNYに流れていきました。当時私が働いていた野村證券では、この資金を日本に一部還流させるべきだと考え、私も3ヶ月おきに日本株や債券を売るため中東諸国に出張しました。そして現在、今こそ当時のオイルショックの時と同様に、日本への有価証券投資を産油国から引っ張り出すべきタイミングであるという、昨年来の認識をさらに深めております。

私どもは世界の資金が集まる石油輸出国についても、今後産油国の為になり我々のためになる事業とは何かを継続的に考え様々なアイデアを出していきたいと思います。




 

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