北尾吉孝日記

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国内の消費を刺激することが必要であると言う人が、最近になってようやく増えてきました。これまで輸出主導型の経済運営に傾倒してきた人までも、国内の消費を何とかしなければいけないと主張し始めています。海外の購買力があって初めて成り立つ輸出は、言わば他力本願です。国内の消費は自力本願ですが、そこに全く目を向けず、これまで他力本願だけで経済を運営して行こうとした政府・日銀は、政策上の深刻なミスを犯したと言えるでしょう。私はこのことを以前から指摘し続けています。

では、その国内消費を刺激するためにはどうすれば良いかと言うと、例えば最近与党内で浮上している贈与税を時限立法で減税する案があります(※1)。これは贈与税を安くすることで、言わば老人集団から消費性向がそれより高い、若い集団に所得の移転を図るという案です。そして、それにより消費性向が上がるのではないかという発想です。これに関しては、日本は他の先進諸国と比し税率が高すぎるので、時限的にではなく半永久的にしても良いと思いますが、国内消費の刺激と言うことに目を向けた一つの案であります。

また、贈与・相続ということで言えば、それは私どもの事業に大変ポジティブな影響をもたらすと思っています。例えば証券業について言えば、株式会社SBI証券(以下、SBI証券)の現在のお客様は、20代・30代の方で過半を占めています。ところが一般のリアルの証券会社のお客様は、50代・60代以上の方で過半を大きく上回っています。この方々はいずれお亡くなりになりますが、その時に当然ながら株式は誰かに相続されたり、あるいは生きている間に贈与されたりします。それを若い集団が受け取ると言うことになりますと、父母が野村證券株式会社(以下、野村證券)を使っていたとしても、現在SBI証券を使っている20代・30代のお客様が野村證券に移ることはないと思っています。そして、その贈与・相続された若いお客様のアセットサイズが著しく伸びることになります。そうしたことを私は期待していますが、所得がそのような形で移転すれば、証券業を一つとってみても、私どもの事業にとっては潤う話であると思っています。

参考
※1:http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090325AS1K2400B25032009.html




 

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