北尾吉孝日記

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昨日鳩山さんが表明した「2020年までに1990年比25%削減」と言う温室効果ガスの削減目標について、私は大いに賛成であります(※1)。どのようにして達成するのかについては、今後国民的英知を結集して具体化していけば良いと考えています。この目標に対して経団連が早速反対していましたが、その根拠は「それにより日本企業が国際競争力を失い、そうした企業が海外に生産拠点を作り、延いては日本の雇用を減らす」と言うものでした。しかし、このような世界規模での大問題について目標ありきで知恵と工夫と努力によりその達成を目指すと言うことがあっても良いのではないかと私は考えています。そしてそれと共に、これだけ厳しい削減目標を達成するためのキーとなるのは、イノベーションを措いて他に無いとも思っています。

これから起こる大きなイノベーションの全ては、ある意味既存の二つのインダストリーが結合することによって生まれるのではないかと考えています。例えば、人間のヒトゲノムの解析が何故これだけスピーディーに為されたのかと言えば、それは取りも直さずインフォメーションテクノロジーとバイオテクノロジーとが結合したバイオインフォマティクスの成果によります。そして、現在我々が直面している温室効果ガス排出問題を解決するためのイノベーションが何によって齎されるのかと言えば、私はITとエネルギーとの結合によると考えています。それはITで言えばクラウドコンピューティングの世界、そしてエネルギーで言えばエネルギーマネジメントの世界の二つを結合したスマートグリッドの世界であります。グーグル等もこのようなことを述べ始めていますが、今後一番大きな効果を生むのはITとエネルギーが如何に結ばれるかにあると思っています。

削減目標の達成方法について更に言えば、鳩山新政権はハイブリッドカーではなく電気自動車に対して重点を置き、一刻も早く世界に先駆けて日本に電気自動車の世界を作り上げるべきだと思っています。誰の目にもハイブリッドカーが過渡的なものであることは明らかであり、自民党政権による「エコカー=ハイブリッドカー・プロモーション=トヨタ支援」と言うような構図ではなく、電気自動車の世界を実現するために政府・地方公共団体を挙げて必要な政策を全力で実施して行くべきであると考えています。電気自動車の世界においては既存の自動車メーカーが次の世代の自動車メーカーとは限らず、例えばパナソニック株式会社等が電気自動車を大量生産する可能性があるとも思っています。

削減目標を達成すると言う観点からもこうしたことを具現化するように政府は全力を挙げて取り組んでいくべきであると思います。それによってはじめて「2020年までに1990年比25%削減」と言う目標を達成することが出来ると思っています。

私どもの事業について言えば、私は既に世界中で電気自動車用電池の開発をしている投資可能な企業を探すよう指令を出していますし、あるいは世界中でITとエネルギーを結合して次世代のエネルギー供給システムを開発する可能性のある企業に投資することを考えるように指令を出しています。このように次から次へと手を打たなければ、この世界からは取り残されると私は考えていますので、今後もこの分野に関する投資事業を積極的に進め、私どもの成長に結び付けて行きたいと思っています。

参考
※1:http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090907AT3S0700L07092009.html




 

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