北尾吉孝日記

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10月以降、日米の債券市場で長期金利が大幅に上昇しましたが(日本:新発10年物国債利回りの推移については上段左の画像参照、米国:10年債利回りの推移については上段右の画像参照)、今後も注目していかなければならない経済指標の一つであると思われます。

米国債がどのように世界からの需要を引き付けるのかにより米国側の長期金利が決まってきます。この長期金利はドルの信認と繋がっていますが、ここに来て金選好が非常に強まっています(9月以降のニューヨーク金先物12月物の推移については下段の画像参照)。これが何を意味しているのかと言えば、ドルの信認が低下してきているということであります。従って、そのドルの信認の問題は米国の所謂「双子の赤字(財政赤字と経常収支赤字)」の問題と繋がり、それが長期金利の大幅な上昇に繋がってくるということになると設備投資や消費が落ち込み、経済の回復がスローダウンし、景気刺激のため公共投資が増え、米国の財政状況が更に悪化していくという悪循環に入っていく可能性があります。私はこの点を非常に注視していかなければならないと思っています。

米国もそれを非常に懸念していて、米中貿易においては米国側の大幅な赤字、中国側の大幅な黒字という状況でありますが、この問題を解決することが米国にとって非常に大事なことの一つであるという認識を持っています。他方中国について言えば、何度かブログでも言及している通り(『中国の外貨準備と元の国際化』)、2兆ドルを超える外貨準備高を持っている以上、ドルの価値が大幅に減価することは避けねばならないという認識を持っています。その意味では本年度8%以上の経済成長を達成できる見通しとなった以上、ある程度元を切り上げていくことも時間の問題ではないかと私は見ています。




 

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