北尾吉孝日記

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先日第68代横綱・朝青龍が現役を引退しました。彼は現役時代、その大胆な言動で日本の伝統文化の象徴たるような相撲の世界における外国人力士のあり方について、様々な物議を醸してきました。

相撲のように今時丁髷をつけて褌を締め、しかも異常な体型になってするスポーツというものには格好良さが余り無いので、そもそも現代の日本人には好まれないという部分はあると思います。従って、結局移民ということになり、ブルガリアやロシア、あるいはモンゴル等から「日本で稼げるならば」と飛び込んでくるハングリーな外国人力士を相撲の世界に招き入れているのが現状です。彼らは当然日本人力士よりも強いわけですが、もし彼らに来てもらわなければ、相撲界は弱い日本人力士ばかりになってしまうことでしょう。

日本人力士の時代は「若貴時代」を以ってほぼ終わったといえるのではないでしょうか。強い日本人横綱が誕生することを望んではいますが、現状では中々難しいものがあると思います。私は大関・魁皇(37歳)が好きですが、あの歳でまだ頑張らなければならないという状況、また逆に言えば、あの歳で頑張ることが出来るという状況は、如何に日本人力士が育っていないかということを物語っているでしょう。

私自身と相撲界との関係で言えば、私の本を愛読して下さっている阿武松(おおのまつ)という親方と私はご縁があります。阿武松親方は2月1日に行われた日本相撲協会理事選挙を巡り二所ノ関一門を離脱して貴乃花親方を応援した人で、どちらかと言えば相撲界の改革派の1人です。先日阿武松部屋に所属する益荒海(ますらうみ)と大道(だいどう)の2人が十両に昇進したということで、そのことを記した手紙を頂きました。またその手紙と共に頂いた小冊子には新春稽古の様子が載っていましたが、そこに出てくる子供の1人が「十キロ太る」という今年の目標を堂々と掲げているのを見て、「こっちは10キロ痩せたいと思っているのに・・・」と思わず吹き出してしまいました(苦笑)

今後の相撲界においては、第一に若い日本人力士に頑張って欲しいという思いがありますが、相撲の世界もインターナショナルになるという意味では外国人力士が増えるということが一概に悪いと私は思っていません。ただ「郷に入れば郷に従え」という言葉があるように、ひとたび相撲の世界に入り、そこで一人前になろうとする以上は、やはり日本の伝統文化を傷つけないようにして行くことが外国人力士には要求されるということでしょう。





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  1. 海外出身力士=ハングリーという図式はそう単純ではないでしょう。
    たまたま見いだされる力士がハングリーな家庭環境出身の選手が多いだけでしょう。

    日本人とて同じこと。皆が皆ハングリーでない環境とは限りません。
    日本の貧困率はご存知でしょう?。
    ハングリーな家庭環境で過ごした力士が入れば、それなりになるでしょうが、探すはずの親方衆は相撲エリート(中学・高校)しか探し回っていませんから、必然的に限られた人数しか見ていません。ハングリーというより、上の言う事を聞くだけの相撲エリートを効率良く見つけているに過ぎません。
    親方衆が探す気があれば見つけられるでしょうが、そうでもないようです。



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