北尾吉孝日記

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先日のEU非公式首脳会議でファン・ロンパウ欧州理事会常任議長が、EU加盟各国の経済政策を統合化して欧州経済の活性化を図る「欧州経済省」の創設を提案したそうです。これついては形の上で作ることは出来ると思いますが、その組織に実効性を持たせられるかどうかがキーになると私は考えています。

昨年1月に『ユーロ創設後10年目を迎えて』と題したブログを書きましたが、通貨統合によりユーロ経済圏が創造されてから10年を経て、経済統合を成し遂げるということの難しさがリーマンショックを契機に露呈しているわけです。もっとも歴史的・文化的・経済的背景が夫々違った国々が経済統合出来るのかということは、キークエッションとして勿論あります。

また先日このブログに書いた通り、近年ユーロ圏は旧西欧圏とは経済の発展段階が全く違う旧東欧圏も含めた形で拡大してきましたが、未だ各国間で大変な経済格差がある以上、経済統合は難しいということもあるでしょう。ギリシャやポルトガル、スペイン等々の西欧諸国までもが経済問題を抱えるという現下の状況が続くようであれば、ユーロ経済圏の形をどのようにして行くべきかという問題意識が今後更に重要性を増して行くものと思われます。

従って、「欧州経済省」構想に関しては、その組織に実効性を持たせた上でEU加盟各国全体の経済運営をきちっとして行けるのかがポイントとなりますが、現段階では各国間で利害対立が生じることが沢山ありますので、中々難しいものがあると思っています。それは今回のギリシャ問題を巡る動きを見ていても明らかでしょう。
それに加えて今回のギリシャ問題を見ていて思うことは、やはり正確で信頼出来る財務データがメンバー各国から報告されなければ、何の判断も下せないということです。従って、まずはそのようなデータの整理方法を確立する必要があるのではないかと私は思っています。




 

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