北尾吉孝日記

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「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版」に「米中間選挙で、共和党の下院過半数奪回予想強まる」という見出しの記事があり、苦境に立たされる民主党の現況が紹介されています。このような状況が続くということであれば、11月の米国中間選挙において民主党は大変厳しい戦いを強いられることになるでしょうし、先日発表された追加経済対策について議会を通すことは非常に難しくなるのではないかというように思っています。

日本についても言えることですが、中央銀行の政策だけでは限界がありますので、やはり政府の予算の使い方、あるいは税金の実質的な取り方というようなことも併せて検討・実施して行かないことには大きな効果は期待出来ません。現在オバマ大統領が進めている追加経済対策には設備投資減税等々が盛り込まれており、このタイミングにおいて適切な措置であるというように私は考えていましたが、その実施に時間が掛かるということになれば、またぞろ米国経済はおかしくなることも考えられ非常に心配しています。即ち米国政府がFRBとある意味タッグを組んで財政金融政策を如何なる形で打ち出し、不況対策を実施して行けるのかという動きの中で、政治の世界によってその動きが頓挫してしまえば中々進まないということです。

日本政治について言えば、その混迷ぶりはこれまでこのブログで何度も述べてきましたが、現在も大変難しい局面にあると思っています。民主党代表選挙においては、未だもって新聞等ではやや「菅優勢」となっていますが、果たしてそれが本当の事実なのか私には良く分かりません。色々な報道を見ていて思うことは、要するにまず「小沢など以ての外だ」という部分ありきで、そこに導いているようにも私には見えるわけです。

ただ例えば、先週上告棄却の決定により決着のついた鈴木宗男氏の件について言えば、「なぜ今このタイミングで?」というように民主党代表選挙の文脈で捉える論調があることは分からないでもありませんが、本件において私が思うところは上述したメディアの問題というよりも司法の問題ではないかというような気がしています。本件自体は非常に古く、ある意味昔から決着のついているような話であり、もっと早く結論が出ても良いことではないかという思いを改めて強くしました。考えて見ますと、「リクルート事件」の江副浩正氏、「地下鉄サリン事件」の松本智津夫(教祖名:麻原彰晃)、あるいは「ライブドア事件」の堀江貴文氏等の結論を出すのに一体どれ程の年月を掛けているのかということで、そこに日本の司法というものの問題があると私は思っています。

話を民主党代表選挙に戻しますと、先日衆議院議員会館で開かれた菅陣営の緊急集会には約120人しか集まらなかったということで、「告示の1日に開いた総決起集会の約110人からわずかに増えた」程度でした。新聞等ではあれだけ「菅優勢」が伝えられていても、政治家が本当に票読みを始めればこの程度の数しか集まらないということで、このぎりぎりのタイミングで総務大臣の原口一博氏や個人的に次代のホープとして期待している細野豪志氏のような実質的に呼び込みをしている議員が小沢支持を表明するという状況を見ていますと、最終的には小沢氏が勝利を収めるのではないかという気もしています。

何れにせよ、どちらが勝つにしても衆議院の3分の2以上の議席を占める政党が不在の日本政治は、綱渡りの状況であることは間違いありません。この状況を打開出来るのは小沢氏のみであると私は以前から述べていますが、結果として菅首相続投ということになれば、ほぼ全ての法案が通らないということになり、来年3月に重大危機を再度引き起こして総選挙に突入するという可能性が非常に高いと私は思っています。逆に小沢首相誕生ということであれば、組み換えにより現況の不安定な「ねじれ」を解消出来るチャンスがあり、民主党という政党も維持出来るのではないかというように見ています。つまり、最悪のケースは民主党が崩れて再び寄せ集めになるということであり、総理大臣が何度も代わって行くということは相対的に余り大した問題ではないというように私は考えています。

兎にも角にも、今回の選挙を経て何とか日本政治が安定する方向に向かえば良いと思っており、それにより経済対策を迅速に打ち出して行ける体制が構築されればと思っています。小沢氏の場合は積極財政で行くということだと思いますが、やはりこのタイミングで見ると私も積極財政が必要であると考えており、上述した米国と同じように今後日本においてある意味政治が足を引っ張るということがなければと願っています。




 

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