北尾吉孝日記

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「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版」に「【コラム】危険と戯れるブラジル-金融取引課税強化で」という見出しの記事があり、「外国人の債券購入に課す連邦税を2週間で3倍の6%に引き上げた」ブラジルに関する状況が述べられています。

ブラジルのような資源・食料大国、そしてまた経済の近代化に向けた動きの中で経済成長率が非常に高くなっている国に対しては、当然のこととして海外から資金がどんどん流入してきます。
では資金の流入により何か困ることがあるのかと言えば、大量の資金がだぶつきインフレが誘発されるという可能性はあります。
特にブラジルの場合は80年代から90年代半ばに掛けてハイパーインフレに悩まされ、インデクセーション等を実施したという歴史がありますので、インフレに対しては物凄く神経質になっています。
ただブラジルは現段階で金融取引税を課すことにより海外からの資金流入を阻止すべきではなく、今それ程神経質になる必要はないというように私は見ています。

ブラジルが今後も強い経済成長を維持して行くためには莫大な資金がまだまだ必要でありますが、そのための十分な資金がブラジルにあるとは私には思えません。
そのような状況で海外からの資金流入を止めることに十分な合理性があるとは思えず、また資金流入が齎す好循環の出ばなを挫くようなことを今の段階ですべきではないということです。
もし、税を課すとしても、資金流入時に課税するのではなく、資金流出時、即ち利益が確定した時点で課税すれば良いと思います。
例えばタイでは、先週13日から海外投資家が債券投資により得た所得に対して15%の課税をしていますが、税を課すにしてもこのような方法を考えるべきでしょう。

何れにしても、経済成長の緒についたばかりの現段階において、ブラジルが今から資金流入に関しそれ程神経質になる必要はないというように見ており、一部で言われているように現在2%の株式投資の金融取引税の引き上げ等、今後更なる資金流入防止措置は講じるべきではないというように私は思っています。




 

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