北尾吉孝日記

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先日ツイッターで「尖閣問題」に関し下記のように呟きましたが、今回はこの問題について触れてみたいと思います。

「尖閣問題」に関する報道を見ていて「一剣を持して起つ」という言葉を思い出しました。こうした宮本武蔵の境涯に到って、人間は初めて真に卓立し、絶対の主体が立つという事で、要は甘え心やもたれ心があっては駄目だという事です。言葉を変えれば「独立自尊」という事だと思います。
これは国の場合でも勿論同じで、一国の安全や防衛を他国に依存しているが故に、阿たり、諂ったり、媚びたりするのです。そのような甘え心やもたれ心を人においても、国においても一切無くす事が非常に大事であると思います。いずれ憲法改正も必要になってくるでしょう。

本件に関しては、日本政府は口開けば「尖閣は日本固有の領土」というように言い、片一方で中国政府も自国の領土として一歩も引かないような言動を繰り返していますが、結局のところお互いが自国の主張を曲げず妥協して行かなければ、夫々にとって何の問題解決にもならないということです。
仮に「尖閣は日本固有の領土」と主張し続けるならば、そこへ自衛隊でも送り込むぐらいのことをすれば良いと思いますし、灯台でも作るぐらいのことをしたらどうかと思いますが、日本政府は何もしようとはしません。
「尖閣は日本固有の領土」と真に言うならば、なぜ中国人漁船船長を解放するのかということで、結局今の日本政府の意思はただ口で言う程度のレベルでしかありません。
そのような状況であれば、もはや「尖閣は日本固有の領土」と言い続けても仕方がありませんので、私は鄧小平に見習うべきではないかというように思っています。
嘗て鄧小平は後世にこの領土問題の解決を委ねたわけで、正に今こそこの考え方を見習うべきなのです。
今最も大事なことは、両国が自国の主張を押し通すことで更なる関係悪化を招いて行くことではなく、日中間でより良い関係を築き上げ、兎に角実質的に動き出して行くことであります。
鄧小平という人物は「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫である」という有名な発言からも分かる通り、非常に合理的な人物であります。
両国が形式論に拘って自国の領土であると言い続け、日中交流事業停止や訪日渡航自粛勧告等々の動きが起こり、そして両国でのデモ活動が行われるというように、事態はどんどんエスカレートしているわけです。
歴史を紐解けば、このようなエスカレーションの果てに最終戦争となるわけで、領土問題についてゼロサムの議論をしていても仕方がないということです。
現にグーグルマップにも両国名が併記されているわけで、領土問題というものについては鄧小平のような考え方に立って先延ばしにするか、場合によっては永久に先延ばしにして行くことが最も合理的ではないかというように私は思います。
現実問題として日本船と中国船が言わば尖閣諸島をシェアしているような状況となっているわけで、勝手なことはしてはいけないというような暗黙の内の了解こそがベストな形ではないかと思われます。

日本政府は中国政府に対して、「嘗て鄧小平が言っていたように、領土問題の解決は後世に委ねましょう」とでも言えば、胡錦濤であろうと「胡後継」と言われる習近平であろうとも何も反論はしないでしょう。
前原外相は愚かな発言を繰り返すのではなく、上述したような形で本件に対してアプローチして行くべきで、もう少し戦略的な言動を心掛けて貰いたいものです。





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  1. もっと多くの日本人にこのような考えを持ってほしい。愚かに愚かな前原大臣について人は、いい加減に目を覚ましてほしい。

  2. 北尾さん、尖閣諸島に日本の灯台はあります。国防戦略上、尖閣諸島に自衛隊を駐屯させることが合理的かどうかは議論があるようです。

    鄧小平に見習うべきとの事ですが、その時に問題を棚上げたことが今の問題に至っていて、更なる棚上げに意味はないと思います。また、互いにウマくやって行くと言う事が、どうやら無理だと明らかになって来たから、今、問題が大きくなっているのであって、「ウマくやらないで行こう」などという話なのではありません。それと、日中間でデモが起こってエスカレートしていると申されますが、エスカレートしているのは中国だけで、日本のデモは粛々と行われました。エスカレートさせているかのうように言うのは彼らに失礼だと思います。また「日本のデモが悪い」と中国が言っていると言う事は、日本の言論を封殺するのが中国の目的だとよく警戒すべきです。妥協すれば更に踏み込んでくるというのが東シナ海で起こった事であり、フィリピンは島嶼を失いました。尖閣諸島でも同じだと考えるのが当たり前であって、北尾さんの意見には賛成できません。

  3. twitterから入ってきました。全く同感です。いま香港から日本の人の反応を見ていると怖くてなりません。対中で燃え上がるのが怖いのではなくて、どうしたいのか分らない不気味さが怖いのです。いま、この時点で自衛隊を送り込んだらどうなるかまでわかっていっているのでしょうか?デモする人たちは開戦を覚悟しているのでしょうか?ただただ外交を複雑化するためにだけ騒ぐのは自重してほしいのです。集団で中国にわたってあの獣のような中国の若者たちとケンカして渡り合うなら本当に尊敬しますがね。
    今回の問題はそもそも最初からおかしかった気がします。あそこまでの騒ぎになる前に、船長も含めてさっさと帰しちまえば良かったのです。家族が集まるお月見行事の前に。国際感覚がまるでない田舎検察が手続きだけの問題で拘留延期の常套手段を考えもなく適用したのでしょうね。それがいまや胡錦濤の後継者派閥にまでうがって騒ぐ中国通の有識者が出てくる始末です。
    (あの船長、いま拘束されているんじゃないかなあ。英雄に仕立て上げた後は?ですね)いまさら検察判断を持ち出しても後の祭りです。大使を早朝に呼び出したことに怒るよりも、そのサインを見損なった外交音痴を恥じるべきでしょう。
    それとあの外務大臣は外相という立場を全くわかってない恐るべき無恥です。この人こそ戦争の覚悟ができてるのでしょうか?国土交通省時代の放言後の縮こまり方を見ると、そんな覚悟などできてるようには思えません。
    日本重視→日本軽視→日本無視→日本蔑視→日本危険視、どこまでいくのでしょうか。



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