北尾吉孝日記

『日本の食文化について』

2010年12月20日 16:39
この記事をシェアする

先週15日、政府は『「食」に関する将来ビジョン検討本部(本部長・鹿野道彦農相)を農林水産省で開き、食文化や農産物の輸出促進など省庁横断で取り組むべき10のプロジェクトを盛り込んだ同ビジョンを決定』しました(※1)。
上述の「政府一体で取り組む10の成長プロジェクト」の一つに『「食文化」を軸とする観光・産業・文化政策の展開』がありますが(※2)、日本の食文化については『「食」に関する将来ビジョン(案)』にも下記記載がある通り(※3)、世界的な健康志向の高まり、そしてまた日本人の平均寿命が世界的に見ても非常に高い(※4)という中で高評価を得ています。

【外国人観光客に対して行った「訪日前に期待すること」に関するアンケート調査ではトップに「日本の食事」が挙げられるなど、「健康的な食事メニューをもつ」、「洗練されている」といったイメージのある日本の食文化は国際的に評価は高く、潜在的な競争力を持っている。】

尤も「戸籍上は生存しながら所在不明の100歳以上の高齢者は全国で23万人以上」いるというように統計データそのものに疑義を抱かれる問題もありましたが(※5)、それは誤差程度でしょうから日本人の平均寿命が高いということは略間違いないと思われます。
「医食同源」という言葉については以前ブログでも述べましたが、東洋では伝統的に健康維持管理と食べ物というものを非常に大事にしてきましたし、その中でも我々日本人はずば抜けて健康に拘り且つ美味しい食物を追求してきた民族であるということが長寿の理由の一つとしてあるのでしょう。
日本人の食というものを考えますと、例えば刺身や寿司のように出来るだけ自然な形での食べ方、つまり余りオイリーな形で食材を炒めたりしないような食べ方はやはり健康には大変良いということです。
また日本人の持つ繊細さというものが日本食の中には現れており、例えば食を入れる器といった類についても四季折々素晴らしい物を使い我々は食すということで、正に食が文化になっているというように思います。
そのような中で今後も日本食は世界に広がって行くと思いますが、それと同時に例えば鮪の刺身が世界中でどんどん食べられるようになってくると最早日本人の庶民の口に鮪が入らなくなって行くというような結果を招くこともあるのかもしれません。
このように日本の食文化が世界に浸透して行くことである面では問題が生じてくるということについても政策当局者は確りと認識しなくてはならないと思います。

関連記事
東洋の食文化について

参考
※1:食文化発信など10プロジェクト、政府が将来ビジョン
※2:「食」に関する将来ビジョン検討本部(第5回)
※3:「食」に関する将来ビジョン
※4:平均寿命 日本人女性86・44歳、25年連続世界一 男性は5位転落
※5:高齢者の所在不明問題




 

(任意/公開)
(任意/非公開)



Copyright © SBI Holdings, inc. All rights reserved.