北尾吉孝日記

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本日のSankeiBizにも「東日本大震災後の電力不足を受け、政府は7月1日、東京電力、東北電力管内の大口電力需要家に対して昨年比15%の節電を義務づける電力使用制限令を発動する」とあるように(※1)、明日より下記「電気事業法」(法令番号:昭和三十九年七月十一日法律第百七十号)に基づく電気の使用制限が実施されます。

【第二十七条 経済産業大臣は、電気の需給の調整を行わなければ電気の供給の不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし、公共の利益を阻害するおそれがあると認められるときは、その事態を克服するため必要な限度において、政令で定めるところにより、使用電力量の限度、使用最大電力の限度、用途若しくは使用を停止すべき日時を定めて、一般電気事業者、特定電気事業者若しくは特定規模電気事業者の供給する電気の使用を制限し、又は受電電力の容量の限度を定めて、一般電気事業者、特定電気事業者若しくは特定規模電気事業者からの受電を制限することができる。】

これに違反した場合の罰則内容については、経済産業省ホームページにて下記の通り記されています。

「故意による使用制限違反は100万円以下の罰金の対象となる。なお、使用制限は1時間あたりの使用電力で課すことから、1時間単位で制限値を超えれば使用制限違反となる(例:5時間超えた場合は5回の違反となる)。」

上記実施は「第1次石油危機があった1974年以来37年ぶり」とのことですが(※1)、広く国民一般に周知徹底出来ていると言えるような現況なのでしょうか。
このような強制力を発動するのであれば、古い法律を持ち出して法的義務を負わせるというのではなく、国民の了承を再度得て周知徹底を十分に図った上で行わなくてはなりません。
唯、私に言わせれば、今年4月に『復興財源と電力供給に関する私の考え方』と題したブログでも下記のように述べましたが、電気の使用制限を課すというよりも電力料金を引き上げれば良いだけのことではないかと思っています。

【増税ということで言えば、私は電力料金に対する課税は最も良い方法の一つではないかと思っています。
これは電力料金に対する課税というよりも電力料金の引き上げのことですが、計画停電などという馬鹿げた事をするよりも極めて理に適っているのではないでしょうか。
基本的に全てのモノは需給関係によって価格が決まるわけで、電力供給力が落ちたのであれば電力価格が上がって行くのは当然のことです。
従って、電力料金を引き上げても良いと思いますし、引き上げて良いと言えば自ずと節電するようになってくるのです。
これからも節電目標、計画停電というような愚行を続けるのではなく、今後は同じような効果の実現を経済合理性に委ね一般に任せるべきなのです。】

価格を上げれば需要が減るというように、需要というのは価格により基本的には決まってくるものであって、これ程初歩的な経済原理はありません。
そして、その中で自発的な節約がなされて行くわけで、今回のような形での強制力の発動には首を傾げざるを得ません。
昨今の日本政府の様態は余りにも無茶苦茶で呆れてものも言えませんが、上述した電力使用制限令の発動が齎す日本経済への悪影響一つを考えてみても、本当に馬鹿げているとしか言いようがありません。

参考
※1:「節電15%」達成に知恵絞る企業 7月から電力制限令発動




 

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