北尾吉孝日記

『新しい日本を目指せ!』

2011年7月5日 13:06
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ご存知の通り、先月23日付で楽天株式会社が経団連に退会届を送付しました。
以前から「電力業界を保護しようとする態度が許せない」とか『メリットは「ない」』というように三木谷氏は述べていたそうですが、若い彼が今回の決断を下したのはある意味当然ではないかと私は受け止めています(※1)。

そもそも今の日本には経団連に代表される寄せ集めのような組織は不要ではないかと考えており、そのような組織を存続させ続けることにそれ程大きな意味は無いと捉えています。
勿論、企業献金を纏めて自民党に持って行くというような時代には必要であったのかもしれませんが、そのような時代は最早終焉を迎えました。
今後は如何にして献金を無くして行くのか、政官財の癒着構造といった悪弊を如何にして断ち切って行くのかというのが大きなテーマであるにも拘らず、その構造をより強固にするような組織が何故今必要なのでしょうか。
時代に逆行するような組織は全て不要であるという考えを持っており、そしてまた勉強するにしても自ら書物を読んでいる方が余程生産的であると思っています。
世界的に見れば、例えば、米国において経団連のような組織が日本のように運営されているはずもなく、そのようなことをしているのは低開発国、新興諸国だけであり、そうした国々は自国産業の売り込み等のためにデリゲーションを組んで海外に出掛けているといった程度のものです。
日本もデリゲーションを組み訪中してみたりしますが、一つ一つの会社で行けば良いだけの話であり、その代表団が胡錦濤氏や温家宝氏等と会談し、何か大きく変わったことがあるのかということです。
個々の会社が夫々に事業発展を指向して行けば良いわけで、『メリットは「ない」』にも拘らず、何故日本人というのはそれ程までに団体行動が好きなのか、私には良く分かりません。
私が言いたいのは、今の日本は低開発国、新興諸国と同じようなことをしている時代ではないということです。

高齢者がヘッドに立つことを一概に悪いというわけではありませんが、やはり体力・気力・知力の充実した人物が指導的立場に就くべきです。
例えば、私などは先月29日にも第13期定時株主総会/経営近況報告会にて4時間も話し続けたわけですが、その程度のことすら出来ないような年寄りが大半を占める組織では駄目だということです。
同じ高齢者であっても中国の指導層のように皆元気であれば良いでしょう。
例えば、今年4月に私は清華大学百周年記念式典に出席してきましたが、そこで聞いた70歳間近の胡錦濤氏の迫力あるスピーチは、その内容やトーン、あるいは一般聴衆の引き込み方等々、全てにおいてリーダーとして相応しいものでした。
その記念式典には現首相の温家宝氏や次期首席と言われる習近平氏、そして次期首相と言われる李克強氏も皆前列に座っており、中国共産党の主要メンバーが全て出席していました。
胡氏は「フンタオ(奮闘)!フンタオ(奮闘)!フンタオ(奮闘)!」と物凄い大声を張り上げ、その50分間のスピーチを締め括ったわけですが、胡氏というのは正に現代中国を象徴するような首席であるという印象を受けましたし、中国という国を一つ知るにもその演説を聴いただけで十分ではないかと思いました。
また、胡氏はその場で「中華民族の偉大なる復興」という言葉を何度も使っていましたが、その趣旨に関しては『偉大な中華民族の復興』と題したブログにて下記ご紹介した通りです。

【この趣旨が何かと言えば、20世紀の僅か一局面を除き、その他の世紀の殆どは中国という国が世界の中心であって、正に中華という真中に咲く華であったというものです。
そして世界で最も経済力、軍事力を有した国であったわけですが、20世紀においてのみそのような国ではなかったということです。
ところが21世紀、世は正にアジアの時代というようになり、またその中で圧倒的な覇権を目指しているのが中国という国です。こうした意味で「偉大なる復興」なのです。】

上記ブログでも述べた通り、その記念式典で私はパネルディスカッションにも参加したわけですが、そこには中国人の企業家や学者等も参加していました。
その中国人企業家は若い人達ですが何にもペーパーを見ることなく論旨明快にぴしっと話していましたが、その一方で日本勢は作文を棒読みしているのが大多数といった状況でした。
その中で唯一違っていたのが経済同友会代表幹事、武田薬品工業株式会社代表取締役社長の長谷川閑史氏であり、プレゼンテーション資料を使って何にも見ずに話されていました。
私はと言えば、何にも見ずに壇上で話し、そしてまたパネラーの発言を受け、それに対して私見を述べるというようにしてきたわけですが、このようなシーンを見ていますと「日本人はもう負けだな・・・」というように私自身感ぜざるを得ず、ある意味情けなく思いました。
日本も年寄りばかりが発言するのではなく、若い人が次々に会社を作り、30代、40代で世界的企業へと導き、そして上述したような海外におけるステージで堂々と発言してくることが出来るような人物がどんどん出てこなければ駄目でしょう。
日本人はより一層奮起し、この21世紀、アジアの時代を生き抜いて行かねばならないのです。

関連記事
偉大な中華民族の復興

参考
※1:楽天、経団連を退会





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  1. インターネット通販大手の楽天は6月23日付で経団連に退会届を郵送しました。
    理由について、楽天の三木谷社長は「製造業などの業態の違う企業が多く入会しており、
    方向性や哲学が違う。新しい時代に向かっていく流れが必要だと思っているが、経団連は
    そういう形になっていない。」と説明していました。これからは、こうした若手でやり手のCEOが
    ドンドン老朽化して動きも老衰の日本経団連から抜け出て新しい流れを作り、新しい日本を築いて
    くれる事を期待します!!

    私は中国・上海の出身で、既に日本に帰化していますが、やはり日本にいながら中国経済・政治
    の最新動向と日本企業への影響に常に大きな興味と関心を持っています。中日両国はともに東アジア
    にあって地理的にも近い、両国が手を携えて発展すること、そして中国企業の対日投資は日本経済に
    更なる活力をもたらし、日本企業は対中投資を通じて新しいマーケット(中国市場)を開拓し、お互いに
    相互利益を実現していくことはとても素晴らしいことだと思います。
    (※2008年の胡錦涛国家主席の来日時に福田首相と署名した日中共同宣言に定められた
    「戦略的互恵関係」で、日中関係は新しい時代を迎えました。)

    日中関係を新たなステージに導くことにあたっては、微力ながらも日中友好の架け橋・潤滑油
    となって両国の経済交流に貢献したいという気持が強く、今、夢を模索している途中です。



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