北尾吉孝日記

この記事をシェアする

ご存知の通り、「大相撲の歴代1位の通算勝ち星1047勝を誇る大関魁皇(38)=本名古賀博之、福岡県直方市出身、友綱部屋=が名古屋場所10日目の19日」、現役引退を決断しました(※1)。
魁皇の「幕内成績は879勝580敗141休。(中略)通算勝ち星のほか幕内勝ち星、幕内出場回数(1444)、幕内在位(107場所)はいずれも歴代1位」となったわけですが(※1)、彼に対しては心からの敬意を表したいと思いますし、今は兎に角「長い間お疲れ様。良く頑張りましたね」と伝えたいです。
「横綱昇進は果たせなかった」というような記事も多々見受けられますが、横綱になることだけが人生の充実ということではないでしょう。
偉大な横綱達も成し遂げられなかった数々の大記録を打ち立てたことは、やはり彼の人生において大きな意味のあるものになったのではないかと思います。
人生の意味というのは、必ずしも組織のトップになることではありません。
魁皇は中学卒業後に相撲という1トン以上の力がぶつかり合う「超人の世界」に入り(※2)、20年以上に亘って練習も含め大変な衝撃をほぼ毎日受け続けてきました。
先週金曜日にも『祝!なでしこジャパン&魁皇関』と題したブログで下記の通り述べましたが、彼は体重を170キロ程度に10年間以上維持しながら精進をし続け、様々な事故に遭うなど幾多の困難を抱えながらも、その中で自分の持てる全てを出し切り、上記大記録を達成したのです。

【「超人の世界」で現役を続けるためには、練習を積み重ね1トン以上の体当たりに耐え得る強靭な肉体を維持して行かねばならず、並大抵の苦労ではありません。
魁皇というのは故障が多く幾度も角番を切り抜けて来た力士ではありますが、何れにしても20数年間も角界で生き残り続けていること自体が物凄いことであり、勝ち星を重ねてきたからこそ相撲を取り続けることが出来るわけで、それ自体が驚異的であると思っています。
何故そうしたことが出来るのかと考えますと、両親が丈夫な身体に産んでくれたということも勿論あるとは思いますが、やはり鍛錬に鍛錬を重ねて行くということが出来る人間であるというのが何よりも大きいのでしょう。】

横綱に昇進しても短期間で引退するような力士はある意味直ぐに忘れ去られてしまいますが、魁皇のような力士は多くの相撲ファンの記憶にずっと残って行くのです。
虎は死して皮を留め人は死して名を残す(虎は死後その皮を永く残して珍重され、人は死後その偉業によって名が語り継がれる)」と言いますが、悪名ではないという意味において、やはり「引退して名を残す」「死して名を残す」ということが人生を生きて行く上で非常に大事なのだと私は思っています。

参考
※1:通算最多勝の大関魁皇が引退表明
※2:グローバル化する大相撲相撲協会に必要なのは「伝統」を捨てる勇気




 

(任意/公開)
(任意/非公開)



Copyright © SBI Holdings, inc. All rights reserved.