北尾吉孝日記

『政権交代から2年後の今』

2011年10月13日 17:39
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9日の日本経済新聞社説『自民が政権奪還をめざすなら』は下記のようにまとめられていますが、結論から言えば、私は自民党が政権を奪還するというのは基本的には最早難しいのではないかと考えています。

「自民党は9月末の任期切れに伴い衆参両院の役員体制を刷新した。しかし党運営に不満を抱く町村、古賀、額賀3派などの主張に配慮し、派閥均衡・順送りという内向きの人事が復活した印象すら受ける。
民主党政権の迷走に焦点があたっているが、自民党は野党転落から2年間で何を反省し、どんな政策の旗印で政権復帰を訴えるのか。いたずらに政府・与党と対決するだけでは信頼は取り戻せない。最大野党を率いる谷垣禎一総裁の責任は重い。」

今年3月の『日本と中国』と題したブログでも下記の通り述べましたが、要するに戦後60年以上に亘る自民党長期政権下において築き上げられた政官財癒着の社会経済システムを今後も続けて行くというのでは駄目であると大衆は直感的に悟り、その結果として2009年夏に政権交代が起こったのです。

【以前『個人と大衆』というブログを書きましたが、大衆というのは未来をどのように持って行くべきかというような方向性を与えることは出来ません。
しかし大衆とは問題の原因を分析し、「このままではダメだ!」という感覚だけは持つものです。
その意味で言えば、大衆がそのような感覚を持った結果として2009年夏自民党政権が崩壊したのだろうと思います】

しかしながら、国家間の約束の重みというものを全く理解せず大変な過ちを犯し続けながら一国の総理という地位に留っていた鳩山由紀夫氏、及び子供騙しのような言動を繰り返し恋々と権力の座にしがみ付こうとした潔さの欠片も無い菅直人氏という本ブログでも幾度となく批評し続けてきた前代未聞の愚かな総理が二代に亘って続いたがために民主党に対する期待や信頼というのは地に落ちてしまいました。
そうした中で野田内閣が誕生して少しまともな状況になってき、民主党の再評価というものが多少浮上してきたというように私は現況を捉えていますが、事態というのは基本的には民主党が駄目であれば自民党に代えるというような性質のものではありません。
例えば原発問題一つとってみても、今年7月に『新たな日本創造への処方箋』と題したブログでも述べた通り、原子力安全・保安院や原子力安全委員会、東京電力株式会社を中心とする9電力会社といった所が自民党政権時代に強固な癒着関係を構築し、ありとあらゆる改革改善を阻んできたわけですが、そうしたシステムがある意味人災といっても良いものを3.11以後に招いたというように捉えるならば、諸悪の根源は民主党というよりも自民党にあるのです。
唯、上述の『日本と中国』において下記の通り指摘しましたが、民主党は「官僚制度を打っ潰す!」「政官財癒着構造を打っ潰す!」と高らかに叫び政権を奪取したものの結局は何も実現出来ていないというところに国民の失望感が寧ろあるのではないかと私は認識しています。

【この官僚制度こそが日本の戦後復興を見事に成し遂げ、世界第2位の経済大国へと導いて行ったものであったわけですが、今はと言えばグローバリズムの中でそれがあらゆるものの足を引っ張っているという状況になっています。】

本ブログでも繰り返し取り上げてきたTPP問題を例に見れば、『TPPに反対、民主議員ら180人が署名』や、『「TPPを慎重に考える会」50人参加』といった記事タイトルにある通り、今農業系の議員等が一生懸命に旧態依然たるものを守ろうとしているわけですが、最早グローバリズムの中ではそうした考え方は日本にとってマイナスでしかありません。
従って、そうしたことを族議員達も確りと理解し、幾ら票と拘っていたとしても国会議員としての使命は国家国民のために正しい事をきちっとするという方向で動かねばならないわけですから、今見られる余りにも馬鹿げた議員の振る舞いの数々に「もう良い加減にして欲しい!」と私は強い憤りを覚えているところです。

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