北尾吉孝日記

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昨今の日本の政治情勢を見ていて思うのは、政党・政治家が一体如何なる哲学思想の下、政治を執り行おうとしているのかということであり、日本は政治において最も枢要な要素が忘れ去られる国になっています。
中国古典流に言えば、政治というのは三つの要素に分かれます。
一つは政治の政に道と書く「政道」というもので、時代劇などを見ると「天下の御政道」というようなことがよく出てきます。
政道というのは正に政治の根本中の根本であり、その国の君主なり皇帝なりが行う政治の哲学思想に関わる最も根本的な部分です。
そして政道の次は「政略」というもので、その政道を踏まえ活用しながら如何に具現化して行くのかということを政略と言います。
政略となると具現化、具体化ということに繋がりますので、それが正に事務を要する仕事になるわけです。
従って昔から事務をする主体が官僚というものであり、その官僚により行われるのが「政策」というものです。
以上、「政道」「政略」「政策」の3つが政治の三要素というものであります。
ところが昨今の日本政治というのは、例えば消費増税について述べるならば、民主党のように烏合の衆化した政党内では百名超とも言われる派閥を抱える小沢一郎氏が反対を表明し、その一方で民主党と連立与党を組む国民新党代表の亀井静香氏も「(消費増税は)できない。こんなものを閣議決定するなんて常軌を逸している」と明言するといった具合で与党には全く以て政道というものがありません(※1)。
政道の違いをある意味象徴しているのが政党の違いというものですが、政道・政略の相違を無視し烏合の衆の如く集まってしまっては将来に禍根を残すだけであり、一つのベクトルに合わせて進むというのでなければ結局何も動かし得ないわけです。
やはり一本筋の通った政権政党により代表する根本的思想に基づいて政治が執り行われるべきであって、そうした意味で言えば「維新八策」などを見ていますと大阪市長の橋下徹氏は政道・政略を踏まえた政治を実現出来るような気がしています(参考:2012年2月20日北尾吉孝日記『「維新八策」原案に関する私の考え方』)。
これまで日本では政道・政略について一切忘れ去られ政策協議のみが行われてきたわけですが、このことこそが日本政治の退廃を招いている根本要因であるというふうに私は認識しています。

参考
※1:2012年2月21日読売新聞「国民新の消費税混乱、亀井代表のあいまいさ一因





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  1. 日本政治の根本的な問題点として、これだけ端的に指摘した方がこれまでにありましたか?全くこのとおりです。
    政道の観念の無い似非政治家が、日本の将来を弄繰り回すのは、早急に国民が留めるべきだ。その国民自体が、自分で判断する思考能力を失っている状況下では望んでも仕方の無いことなのか。
    行き着くところまで行かないと、気づかないのが日本国民の特性なのかもしれません。いにしえの、日本人の底力が今の日本人のDNAに残っていることを信じたい。
    似非政治家は早急に政界より退場しろ!



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