北尾吉孝日記

『てんかんについて』

2012年4月16日 17:52
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ウォール・ストリート・ジャーナル日本版でも「NYで息子が母親殴り死なす、てんかん発作で」や「歩行者に車、8人死亡=暴走の男にてんかん症状―11人けが、祇園の交差点・京都」という記事が先週はランキング上位を占めていましたが、今世間では「てんかん」という病気が注目を集めているように思います。
このてんかんに関して言えば、口から泡を噴き直ぐに何かを噛ませねば本当に舌を噛み切ってしまうかもしれないようなてんかん患者を実は私も英国留学中に見たことがあり、私はその人をケンブリッジの病院に連れて行くということもしました。
この人は過去一度もてんかん発作を経験したことはなく、しかも40歳超のある程度年配の人で当該発作を初めて起こしたわけですが、医師はその時epilepsy(てんかん)というふうに診断していました。
てんかんは遺伝的なものとして起こるというふうに私はそれまで認識していましたから、その時に初めてこの病気が如何に発作的に起こるものかと考えたわけですが、その原因が英国の病院で処方されたペニシリンの用量が日本人に対しては非常に大きなものであったということが分かりました。
上述したような形でこの人は偶々てんかんを誘発したと思われ、このようなケースもあり得るわけですから、仮にてんかんの兆候が見られたとしても、それが頻繁に起こり続けるのかというとクエッションマークなところもあるわけです。
従ってこの体験を通じて思うのは、てんかんの兆候が見られた場合、本当に遺伝的なもので、しかも度々症状が出るような状況か否かをきちっと見極め、その上で医師が諸々の判定を下して行く必要性があるのではないかということです。
例えば今回の「京都・祇園のひき逃げ事故」でも、「最近3カ月間に2回発作があった」と言われる藤崎容疑者は、医師から運転を禁じられていた中で大惨事を引き起こしたわけですが、やはり運転すべきではないと医師に告げられた患者は、それに対して絶対的に従うべきでしょう(※1)。
また、てんかん患者が起こした事故の責はその家族にも及ぶのかという問題も一方でありましょうが、例えば「飲酒運転は酒を飲む人も、飲ませた人も犯罪である」わけですから、やはりそうしたものと同程度の法改正が必要ではないかというふうに私は考えています(※2)。

参考
※1:2012年4月12日時事ドットコム『「運転控えて」直後の惨事=発作心配、家族で会議-死傷事故の藤崎容疑者
※2:愛知県警察「南警察署




 

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