北尾吉孝日記

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明日投開票が行われる民主党代表選で誰が勝利しようとも、「近いうち」に実施されるはずの衆院解散・総選挙において、信を完全に失った民主党という政党は基本的には大敗を喫することになるでしょう(※1)。
あの2009年の夏、「一度民主党に政権を担わせてみれば良い」との考えである意味期待を掛けて投票した多くの人も、今日までその期待に反し続けた民主党政権の様態を見て、大いに幻滅を感じている状況であろうと思います(※2)。
そうかと言って自民党においても、今回の総裁選(26日投開票)で誰が勝ったとしても、次期選挙を経て単独で政権与党に返り咲くのは最早不可能でありましょうし、公明党と併せても過半数を取ることは難しいのではないかというふうに私は見ています。
此の3年間、与党としてのみならず野党としてもやはり駄目だという烙印を自民党は押されたような状況ですから、自民党に対してもそれ程良い結果が次の選挙では出てこないと思います(※3)。
そういう中で「日本維新の会」が新たな第三極として誕生し、かなりの勢いと人気を以ってある程度の議席数を獲得し得るのではないかと思われますが、片方で未だ全国区になっていない側面があるというのも事実でありましょう。
それに加え、坂本龍馬の「船中八策」を捩った「維新八策」についても、まだまだ熟れたものとは言い難いとは思いますが、テレビ等で橋下徹氏のスピーチを聞いて感じるのは、漸く日本においてこういう人物が現れてきたかということです。
即ち、先ず以て自分の言葉で分かり易く誰にでも分かるように自らの考えを述べる、という政治家にとって最も基本的な所作を身に付けており、そしてまた彼は、そうしたことをアピールするようなプレゼンテーション能力もきちっと備えています。
それからもう一つ、日本社会においては直ぐに出る杭を打とうとする輩がいて、彼も7月に女性問題を引っ張り出されたわけですが、その時彼は実に日本的ではない対応を取りました。
即ち、「まずは妻に説明したい」とか「子供には本当に申し訳ない」といった形で謝罪の対象は家族だけであるという台詞を吐き、「これからすごいペナルティーが待っている」として家に帰って謝るという程度の話ですぱっと済ませたわけです(※4)。
その意味では、例えば個人的に次代のホープとして期待している細野豪志氏についても、これまた2006年に「路上キス事件」と言われるものがありましたが、彼についても後に引かない形ですぱっと切り抜けたというように、指導者たる者やはりその位の胆力は持っている必要性があるというふうに思います。
また米国においても1998年、「モニカ・ルインスキー事件」と称されるビル・クリントンの大統領執務室での不倫が発覚したわけですが、当該スキャンダルに対する彼の処方が見事であったというだけでなく、ヒラリー・クリントンの対応の仕方が流石であったというように私は感じています(※5)。
即ち、彼女は民主党の党員集会において「夫の行為を好ましく思っていないが、それと弾劾は結びつくものではない」とスピーチしたようですが、彼女の人物というものが不倫問題をプライベートな問題として済ませた側面があるように思うわけです(※6)。
こうした女性問題ということで更に言えば、「日本資本主義の父」とも言われる渋沢栄一翁は中々お盛んな方で「かなり派手な女性関係を持って」いたようですが、当時そういう下ねた話を奥さんに垂れ込んだ人がいました(※7)。
その時奥さんは「『論語』にも『孟子』にも、お金を儲けてはいけないとは書いていませんし、女性と付き合ってはいけないとは書いてないですからね」と笑われた、というような話を何かの本で読んだことがあります。
事の信憑性は分かりませんが、小沢一郎夫人の「離縁状」の話が真実であるとすれば、クリントン夫人や渋沢翁の令夫人のような人とは、何か大きな人物の差というものがあるように私には感じられます(※1)。
勿論、腹立つことも色々あるでしょうし、男の勝手と言われるかもしれませんが、どちらかと言えば彼女達のように、一旦この人と決めた人を永久に支えるという人に、私は大変な親しみを感じ尊敬の念を抱きます。

参考
※1:2012年7月3日北尾吉孝日記『小沢一郎の離党と今後の政局について
※2:2012年5月7日北尾吉孝日記『今後の政局と消費増税・TPP
※3:2012年4月17日北尾吉孝日記『トップの資質
※4:2012年7月18日MSN産経ニュース『橋下市長が女性問題認める 週刊誌報道めぐり「僕のポカで家族に迷惑」
※5:2012年5月10日東洋証券株式会社 中国株コラム(巨龍のあくび)「第121回:汝 嘘をつく勿れ
※6:2003年12月24日For L セレブが残したあのセリフ「Vol.13 あえて戦いにいどむ!
※7:2011年1月20日本の話WEB 著者インタビュー「損をして得を取った渋沢栄一に学ぶ





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  1. おっしゃる通りと思います。
    どちらかと言うと女性(妻)側の胆力とも思いますが。



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