北尾吉孝日記

『ネット投票と民主主義』

2012年11月27日 11:48
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日本における各種選挙の投票率は今非常に低くなっていますが、当該現象の主因を一つの大きな側面から述べるならば、民主主義というものを日本国民が血を流して勝ち得ていないということが挙げられるのかもしれません。
「何があっても選挙に行きます!」と言いながら実際に行く人が如何に少ないのかは毎度の光景となっていますが、血を流して勝ち得た国民であれば他人事のような言動は行わず投票率もここまで低くなることはないでしょう。
また日本の学生等を見ていても欧米に比べ遥かに選挙無関心・政治無関心というような状況があって、例えば米国の大統領選においては両陣営に沢山の大学生ボランティアが付き、その若者達が一つの推進力になったり、あるいは大学でもそうした議論の場が設けられ頻繁に話されたりしているわけです。
更に言うと日本では「雨が降れば、俺にも勝ち目があるんだろうけど…」といった発言までするような候補者が結構見受けられますが、そういう意味で言っても先ずは選挙に行くということが日本の民主主義を前に進める上での第一条件ではないかと私は考えています。
先日みんなの党の渡部喜美代表は「ネット選挙の解禁のみならず、将来のネット投票の導入をめざす」と述べていましたが、投票所に足を運ぶのが面倒臭いが故に投票しないということであれば、インターネットを利用した投票というものを大いに認めて行く方向で議論を行うべきではないでしょうか(※1)。
あの3年前の夏、民主党は「民主党の政権政策Manifesto2009」において『誹謗中傷の抑制策、「なりすまし」への罰則などを講じつつ、インターネット選挙活動を解禁する』と宣言しましたが、結局今回もネット選挙すら解禁し得ずに我々は公示期間を迎えます(※2)。
例えば「02年4月の商法改正で解禁」された株主総会のネット投票制度を見ますと、導入企業(2012年5月末時点)は全上場企業の18%(648社)と随分増えおり、「日経平均株価採用銘柄の8割超にあたる190社」が導入しているわけですから、企業が出来て国が出来ないはずもないと思わざるを得ないのです(※3)。
また世界的にどうかと言えば、米国やエストニア等の状況について「電子投票が浸透する日はやってくるのか?」という記事でも述べられていますが、一例を挙げますと実際「2000年に米国アリゾナ州で行われた民主党の予備選挙では、インターネット投票によって投票率は93%になった」という実績もあるわけです(※4/※5)。
従ってやはり日本においても、投票結果を即時・正確に集計・開示出来るのみならず、「投票率を上げ、選挙結果を変える」ネット投票の実現に向け、早期に取り組みを開始すべきではないかというふうに思う次第です(※4/※5)。

参考
※1:2012年11月20日サーチナ「みんなの党、全議員にiPad miniを配布して情報武装
※2:2012年11月19日日本経済新聞『またもや実現しない「ネット選挙」
※3:2012年6月16日日本経済新聞「株主総会の電子投票、普及伸び悩み 5月末で2%増648社
※4:2003年10月7日RIETI「インターネット投票が民主主義を変える」(池田 信夫)
※5:2012年4月25日津田大介公式サイト「Q:日本の選挙にネット投票は導入できる?




 

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