北尾吉孝日記

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今、日本という国は本当の意味で主体的に国を開いて行くことが出来るか否かの重大な局面に立っていると認識しており、その開き方の一つが当ブログで幾度も述べているTPPへの加盟ということです。
そしてもう一つが移民政策、取り分け独・仏のような選択的移民政策の積極導入を早急に図り、知識レベル・教養レベルが比較的高い水準にあると思われる人、あるいは専門的な技能・能力を身に付けた人に限って、先ず以て日本に入れて行くということを具体的に考えて行くべきです。もちろん外国人が入ってくるだけでなく日本人も大いにグローバルに活躍していかないとだめです。どっちにせよ英語教育が極めて大事になってきます(※1)。
そこで、日本の英語教育について私見を述べますと、今週も『「TOEFL」など英語能力試験で一定の成績を上げることを大学の入学・卒業要件とすること』に関する報道が為されていますが、小学校から大学に至るまで日本国内における全英語教員の中で実践的な英会話がちゃんと出来ない人は、最早英語の先生たる資格なしというふうに思わねばなりません(※2/※3)。
凡そ4年前にも『言語教育の在り方』というブログで述べたように、私は英国ケンブリッジ大学留学時に出会った日本の某大学の英文学の教授から「北尾さん、誰か良い英会話の先生はいませんか?」と聞かれ実際に教えたのですが、此の御粗末な世界は一体如何なるものかということです。
その後暫くしたある日の日経新聞に、その先生が入試問題を漏洩したとして顔入りの写真が掲載されていたのを見て宜なるかなと思ったわけですが、それは兎も角としてやはり英語教師が英語で普通に会話することが出来ないというような可笑しなことはあり得ません(※4)。
此の間「中国とオーストラリアが人民元と豪ドルを外国為替市場で直接取引することで合意した」というニュースが伝えられていましたが、オーストラリアのギラード首相が話す英語を聞いていて余りきれいでない英語だというふうに感じました(※5)。
日本へ移民させる英語教師については、彼女のような英語ではなく本物のQueen’s Englishを身に付けているような特別のアクセントやなまりのないネイティブスピーカーとすべきであり、それも母国で碌々教育を受けていないような低レベルの人ではなく、知識・教養・人格を十分に備えた一流の人を高給を払ってでもどんどんと雇い入れるべきだと思います(※6)。
そして、上述した教授たる資格がない英語教師を全て替えて行くということに先ずは着手すべきであり、それこそが本質的な問題解決に繋がるのですから当該観点に関わる議論をもっと深めるべきだと思うのです。
従って、自民党が考えるような大学入試等にTOEFLを活用するか否かいうのは枝葉末節も甚だしく、留学生向けの英語能力試験を導入する必要は全くないと私は思います。これでは、日本の英語教育が抱える問題を根本的には解決し得ないということをきちっと認識しなければなりません。このようなTOEFLについてのアイデアを出された人々は英語が喋れ、英語で仕事が出来るような人々でしょうか?

参考
※1:2011年12月16日北尾吉孝日記『少子高齢化時代における社会保障制度の在り方
※2:2013年4月8日時事ドットコム『学力向上策を安倍首相に提言=「TOEFL」入学要件に-自民
※3:Yahoo!ニュース – トピックス「小学校の英語必修化
※4:2011年7月11日北尾吉孝日記『日本教育再考
※5:2013年4月8日山梨日日新聞「人民元、豪ドルと直接取引で合意 アジア太平洋で影響力拡大
※6:2011年2月1日北尾吉孝日記『なぜ日本のIT分野において大型ベンチャー企業が生まれないのか




 

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