北尾吉孝日記

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2ヶ月程前、日経ビジネスオンラインに「稲盛和夫はなぜこれほど世の関心を集めるのか」という記事がありましたが、ある経営者を評価するという場合、当然ながらその経営者が如何なる実績を示したかということが最大のポイントになるでしょう。
また、ゼロからスタートした事業で実績を上げ、世界的な企業を創り上げてきた経営者というのは稲盛さんの他にも沢山いるわけですが、何故に彼はそうした経営者とは違った形で「これほど世の関心を集め、企業人の人気も高い」のか、以下4つの観点から私見を申し上げたいと思います(※1)。
第一には、巷ではJAL再建ということばかりが注目されていますが、例えば企業再生ということでは積極的というよりは頼まれる形で、彼は「中堅カメラメーカーだったヤシカを取り込み、立て直し(中略)会社更生法の適用を申請した複写機メーカー、三田工業(現・京セラドキュメントソリューションズ)の再建」等のために尽力され、りっぱに再建されたということが先ずあります(※2)。
第二には、ある面で独占状態になっていた電電公社(日本電信電話公社、現NTTグループ)に対し、彼はDDI(第二電電株式会社)を創り上げ成功させてきたということで、そういう意味では独占的状況に競争原理を導入し、より安価な物・より良いサービスを国民に提供して行くという形で大変な貢献をしてきたとも言えるでしょう(※3)。
第三には、四半世紀以上も続けられる中で今や日本における最も世界的な賞の一つとなり、また世界でも国際賞として非常に高く評価されるものに仕上げられた「京都賞(世のため人のためということを志し、生涯を通じて夫々の分野の仕事に打ち込んでこられ科学技術の進歩や人類の精神の進化に大変貢献された方を顕彰する制度)」の創設にも見られるように、彼は単に功成り名遂げて終わりということではなく、ある意味世のため人のためということをされてきたということが挙げられます(※4)。
第四には、企業経営に関する一つの思想というところに留まるのではなく、「稲盛哲学」とも言うべき、人間として如何に生くべきかということにおいても、彼は大きな思想的貢献を果たしてきたということです。
以上、大きく言って4つのことに因り、彼が他の創業経営者とは一線を画した形で尊敬を集める対象になっているのだろうと思われ、昨年11月のブログ『偉大なるかな稲盛和夫』でも述べたように私自身も非常に尊敬をしています。
来月14日の「『致知』創刊35周年記念講演会&パーティー」においては、稲盛さんが基調講演をされることになっていますが、そこでまたスピーチを拝聴させて頂くこと、そして御会い出来ることを私は心から楽しみにしています。

参考
※1:2013年6月24日日経ビジネスオンライン『稲盛和夫はなぜこれほど世の関心を集めるのか そのカリスマ性の謎を解く鍵は「クソ真面目な姿勢」
※2:2010年1月26日日経ビジネスオンライン「JAL再建計画に信憑性なし
※3:2010年8月24日KDDI株式会社 用語集「第二電電
※4:2012年11月12日北尾吉孝日記『偉大なるかな稲盛和夫




 

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