北尾吉孝日記

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先週金曜日、JR北海道は「レールや列車の異常を放置していた問題で、異例となる2度目の改善指示を国土交通省から受け」ました(※1)。
此の問題を巡っては、例えば「会社が抱える構造的な問題」として、①中核になる技術者の不足、②本社と現場の断絶、③ぜい弱な経営基盤と安全投資不足等々、様々な観点から指摘が行われていますが、之は北海道がずっと抱えている過疎地の問題とも結構絡んでいるように思います(※2)。
JR北海道は「九州と較べると人口は4割しか」いないにも拘らず、「JR九州より長い路線を抱え、多くが赤字路線です。しかも厳しい自然条件で路線の維持に多くのコストがかか」るといった中で、十分な安全対策などというのも疎かになりがちだったということです(※2)。
誰もが乗車しないようになる状況であっても、利用者がいる限り事業を存続させようとして経営がパンクして行くという問題は、市バス・市電等でもずっとあったことですが、JR北海道においても何かちょっとした工夫が必要なのだろうと思います。
例えば、今月15日に運行が開始されたJR九州のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」は大変な人気を博しており、私も此の間テレビで見ていて「あれ、良さそうだね」と会社の何人かに話していたのですが、こうしたアイデアで以て離れて行く地元客以外の観光客を沢山呼び寄せるといった工夫が求められているということです(※3)。
過疎化した所で、そうしたアイデアに拠らずして収益を上げて行こうと思ったら、値段をどんどん上げて行かざるを得ないのであって、故に遠方からも御客が来てくれるような手立てを上手く考えて行かねば此の問題は解決できません。何か少し新たな知恵がなければ過疎の公共サービスというものは維持できません。
維持できないよう公共サービスは国で面倒を見る、というふうに割り切るのも一つの手かもしれませんが、何でも彼んでも国で面倒を見ていたら国の財政も持たないわけで、だからこそ何か良いやり方がないかと最大限知恵を絞りながら、先ずは色々なアイデアを出して行くべきだと思うのです。
先週月曜日のNHKクローズアップ現代でも「わが町を身の丈に ~人口減少時代の都市再編~」というのが放送されていましたが、地方公共団体というのもこれまた非常に無駄が多い集団であって、これまで国と同様に天下り先のような形で膨大な数の公共施設を作り、それらが次々と赤字になって回って行かなくなり、そして今之が大変な問題になってきています。
私としては、そういったものは全て民間に払下げ、民間で営業努力をしながら黒字化の道を模索すべきだと思っていて、こういう類の問題の解決においては、やはり民営化しか方法はないと考えています。
例えば08年12月、日本郵政が「年間数十億円の赤字漬けだったかんぽの宿の一括譲渡先にオリックス不動産を選んだ」際も、反対する人があって結局売却凍結となっていたわけですが、私に言わせれば赤字云々垂れ流しているぐらいであれば、どんどん民営化して行くべきだと思っています(※4/※5/※6)。
また、民営化しようと思っても買い手が全く出て来ないという場合、それは誰が考えても最早事業として成り立たないと思うからこそ買い手が出て来ないわけですから、そういう時は根本的に別のやり方を考えて行かねば仕方がないということだと思います。

参考
※1:2013年10月25日日本経済新聞「JR北海道安全委、機能せず 国交省が2度目の改善指示
※2:2013年10月5日NHK解説委員室ブログ 時論公論「JR北海道 ”安全”を取り戻せるか
※3:2013年10月16日マイナビニュース『JR九州、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」運行開始 – 車内の写真公開
※4:2013年9月29日日本経済新聞『私の履歴書 宮内義彦(28)かんぽの宿騒動 風評被害で会社傷つく 「出来レース」、臆測に過ぎず
※5:2013年10月11日日本経済新聞『かんぽの宿売却「有力な選択肢」 増田・郵政民営化委員長
※6:2013年10月23日日本経済新聞[『「かんぽの宿」と逓信病院売却を正式表明 日本郵政




 

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