北尾吉孝日記

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私どもSBIグループは今から14年前に創業したわけですが、此の間我々を取り巻く経済社会情勢は様々変化を遂げてき、その環境変化の中で我々は時々のキャッチフレーズと共に、時流の変化を捉えた事業戦略を推進してきました(※1)。
それは添付画像にある通り、「企業生態系の形成・構築」や『「ネットワーク価値」の創出』あるいは「ネットとリアルの融合」といったものですが、例えば05年に日本の貿易収支と所得収支が逆転するに至っては、『「世界のSBI」へ』といったキャッチフレーズを創り社内への浸透を図りました(※1/※2)。
そしてパリバショック(07年)、リーマンショック(08年)、ギリシャ債務問題発覚(09年)、欧州債務危機(10年)と環境が強烈に悪化する中で、私どもは「インターネット金融コングロマリット体制の確立」や「収益力強化のためのブリリアントカット化の強化」を掲げ推進し続けてきました(※3)。
創業以来そうした様々なキャッチフレーズを掲げ、私は国内外で事業を引っ張ってきたということでありますが、此の14年間を振り返って考えてみますと、当初構想していたことがお陰様で着々と具現化してきたと思っています。
第一に、インターネットベースの金融生態系を構築して行くということでは、日本国内においては証券事業からスタートし、多様な事業会社を設立してシナジーを徹底追求してきました(※1)。
あと残り一つは生命保険業であり、英国プルーデンシャルグループ傘下の日本法人、ピーシーエー生命保険株式会社が関係当局の認可が得られ買収できれば、証券・銀行・保険(生保、損保)を3大コア事業とする国内金融生態系が一通り完成して行きます(※1/※4)。
之により、当該3大コア事業全てが相互シナジーを働かせ相互進化して行く世界に類例を見ないインターネットベースの金融コングロマリットが完成し、それが一つのエコシステムとしてインターネットの「シンカ(深化・進化)」に伴いどんどん発展して行くという形になるのだろうと期待いたしております。いよいよ今度は他国においても此の金融生態系の構築を目指して行かねばならないと考えています。
第二に、我々SBIはコーポレートミッションの一つに「新産業クリエーターを目指す(21世紀の中核的産業の創造および育成を担うリーディング・カンパニーとなる)」として、New Industry Creatorということを掲げています(※5)。
これまでインターネットやバイオテクノロジー、あるいはオルタナティブエナジーやエナジーコンサベーションといった所謂「ポスト・インダストリアル・ソサエティ(脱工業化社会)」に相応しい新産業を興すべく我々は投資戦略を構築し、そういうところを中心に投資をしてきましたが、昨年2月のブログ『なぜ日本は「新産業クリエーター」になれないのか』でも述べたように、之も之で日本の成長産業の創造および育成に十分貢献してきたものと自負しています(※6/※7)。
上記してきた2つの主要事業分野においては、基本的に最早私が余り言うことがなくても、きちっと前に進んで行ける体制が築かれ、任せていられる状況になっており、あと残っている三本柱の一つはバイオ関連事業です(※8)。
私自身としても之を私の事業の最後の集大成として捉えており、今私が中心になって早急に人の充実を色々な形で図り、ビジネスとして如何に構築して行くか等々とやってきているわけですが、14年を経て辿り着いたとも思われる此の最後の大仕事については、あと2、3年で全て決着をつけたいというふうに思っています(※9)。
上述した通り新ステージに入っているSBIグループは、「日本のSBIから世界のSBIへ」と変貌を遂げグローバル企業として更なる成長を目指し、今後も御客様のため投資家の皆様のために顧客中心主義を貫いて、より革新的なサービス・ビジネスの創出に努めて行く所存です(※10)。
皆様におかれましては、私どもSBIグループに対する変わらぬ御支援と御愛顧の程、今後とも宜しく御願い申し上げます。

参考
※1:2013年11月6日SBIホールディングス株式会社 決算情報「2014年3月期 第2四半期 プレゼンテーション資料
※2:2011年12月8日北尾吉孝日記『見直されるか日本株
※3:2012年7月12日北尾吉孝日記『「ジャパンネクストPTS」の現況と展望
※4:2013年7月16日SBIホールディングス株式会社プレスリリース「ピーシーエー生命保険株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ
※5:2012年5月24日北尾吉孝日記『成長回帰に向かう世界
※6:2011年10月5日北尾吉孝日記『米欧中現在の情勢
※7:2010年5月17日北尾吉孝日記『米国における投資事業の再開について
※8:2011年2月3日北尾吉孝日記『カリスマ依存リスク
※9:2011年6月20日北尾吉孝日記『老いを考える
※10:SBIホールディングス株式会社 企業情報・SBIグループ「トップマネジメントメッセージ




 

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