北尾吉孝日記

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先月、宝酒造株式会社が新社会人を対象に実施した意識調査の結果、つまり上司からの飲み会の誘いに応じる理由として、「酒を飲みに行くのも仕事」という回答が最多(61.9%)だったことが一部で話題になっていました。
之に関して簡単にコメントしておきますと、先ず私の基本的な考え方として、飲みに行く時間を確保できるのであれば、偶には上司と腹を割って話してみるのも自身にとってプラスになると思いますし、仕事から離れた状況の中で上司の違った面を垣間見ることも良いのではと思います。
従って、暇であったらというよりも余程忙しくない場合は、そうやって上司が連れて行ってくれると言うのであれば御馳走になるのも悪くはないと思いますし、互いに違った部分を発見できるという意味でも良いチャンスではと思います。
また上記調査では、『上司からの飲み会の誘いを若手社員が断っても「仕事に影響しない」と答えた人の割合は、上司や先輩で61.3%だったのに対し、新社会人は26%だったという』結果も出たようで、「世代間の意識差が改めて浮き彫りとなった」と報じられていました。
言うまでもなく、飲み会の誘いを断るか否かは仕事の評価とは全く関係ないことでありますが、残念ながら仮にそれを関係付ける輩がいるとすれば、それは徒党を組んで自分の子飼いを増やして行こうとするような類の連中と言えましょう。
『論語』の中に「君子は周して比せず、小人は比して周せず・・・君子は誰とでも親しみ合うが、お互いに馴れ合うことはない。小人はお互いに馴れ合うが、誰とも親しみ合うことはない」(為政第二の十四)とか、「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず・・・君子は調和をとっても同調して徒党は組まないが、小人は徒党を組んで同調しない」(子路第十三の二十三)とあるように、君子は決して偏することなく付和雷同することない生き方を目指しています。
故に大人の器の上司あるいは君子の器の上司においては、少なくとも飲み会の誘いと仕事の評価が繋がるといった世界は全く以てないのですが、上記したような所謂小人の器の上司であればその限りでないということで、その部下は御気の毒としか言いようがありません。
何れにせよ、上司・部下の飲み会においては、ただ単に互いが夫々の違った面を知るというのが本来的な在り方であって、上司としてもっと言えば部下に関して更に知ることにより、その人の能力・手腕というものの程度を計る中で、適材適所ということに繋がれば良いのではないでしょうか。




 

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