北尾吉孝日記

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メモを取るということでは例えば、「メモを取るとかえって忘れやすくなる? 確実に記憶するコツ」(14年12月17日)や、「メモを取ることが仕事の生産性向上に効果的な理由」(15年1月11日)等々、様々な記事がライフハッカーにも載っています。
何ゆえメモ書きするのかと言えば、それは自分の頭の中に全部キープ出来ないからでしょう。逆に言うと、ちゃんと覚えておける人にとってメモは不要です。但し言うまでもなく、人間の脳のキャパシティから考えて、何もかも全てを記憶に留めておくのは不可能です。非常に高い記憶力を持つ人がいる一方で、それとは真逆の人もいて人によりその能力は様々です。しかしながら、そこに限りがあるという点に違いはありません。そうした前提の中で夫々が、自分に合った記憶の仕方を意識的・無意識的に有して行くものです。
私自身のことを考えてみるに、重要な事・重要でない事を時々で峻別し出来るだけメモは取ることなしに、頭に入れようと努力した方が頭に残るように思います。上記記事でも「メモを取ると、脳はその情報を意図的に忘れてしまう可能性がある」という研究結果が紹介されていますが、メモをしたということで安心し意外と頭には残らないものです。メモを取るのであれば、自分が重要だと選別した上でそれをメモにし、そのメモを始終見るということが大事です。メモはメモとして取っているだけで後に殆ど見ないというのであれば、そもそもメモは取らずに一所懸命それを覚えようとすべきであって、却ってその方が頭の中に残るのではないかと思います。
私は「必要とされる間、可能な限り長期に亘って、これだけは覚えておこう」というものを自ら主体的に作るようにして行っています。そして「覚えておくもの、覚えておく必要のないもの」を峻別し、更には今覚えておくことが暫くの間は必要だとか、「長期で必要だと思えるもの、長期では別に必要ないと思えるもの」といった形で記憶するようにしています。長期で頭の中に残しておかねばならぬことは、やはりメモを取る必要性があるのかもしれませんが、そうした類は今余り無いように思われます。況して今や、人間より遥かに優れた記憶力を有するコンピューター等を各人が持つという世の中です。PCの記憶に留めておけばペーパーのメモなど殆ど必要なく、またその方が整理されて便利に活用できるのではと感じます。
「これは覚えておかないと。後で必ず見よう」と思い溜めてきたデータやペーパーを1、2年後に振り返って見た時に、その時点で大体が覚えておく意味が無かったものになっていた、という経験をされた人は多くいるのではないでしょうか。講演などを聞いて何かをメモするといった場合も、自分が記憶に留めておかねばならない核心をついた重要な講演者の言葉というのは、誰の講演であっても実際それ程多くはないように思うのです。こうした講演のケースに限らず大概の事柄はメモを取るのでなく、その時々で頭の中に入れようと努力をする方が身に付くものだと思います。




 

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