北尾吉孝日記

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胆力を養う上では様々な艱難辛苦、喜怒哀楽を経験するというのが一番ですが、補足的には精神の糧となるような書物を味読することが大事です。そして、味読した後には必ず日々行動で実践し、知行合一的な修養を積むことで自己人物を練って行く。そういう中で、腹というものが出来上がってくるのだと思います。
あるいは、安岡正篤先生も座右の銘にされていた「六中観(りくちゅうかん:忙中閑有り。苦中楽有り。死中活有り。壺中天有り。意中人有り。腹中書有り)」という言葉の一つに、「忙中閑有り」とあります。どんなに忙しくとも自分で「閑」を見出し静寂の中で心を休め瞑想に耽りながら、様々事が起こった時に対応し得る胆力を養って行くことも必要だと思います。
此の胆力に関して例えば、稲盛和夫さんは「平凡なことを完璧にやり続けることで胆力がつく」と言われています。之によって「胆力がつく」か否か、率直に申し上げて私にはよく分かりません。但し、与えられた事柄を淡々とこなして行く以外、人間として成長する方法は恐らくないのだろうと思います。
たとえそれが「平凡なこと」であったとしても、決して物事を軽く見ずに常に一生懸命完璧を求める。如何なる仕事であっても誠心誠意努力し、きちっとそれに打ち込んで行く。こうした姿勢を持たずして、人間として成長して行かないのは間違いないことでしょう。
また素直な気持ちを持ちながら、そうやって淡々とやって行く中で忘れてならぬは、自分のしている仕事の意義を知り、その大きさを分かることです。自分の所属している部署にとって、会社にとって、あるいは社会にとって、自分の仕事の意義を本当に理解するということです。
そして仮にその意義が分かったらば、より効率的に完璧にこなすにはどうしたら良いか、出来るだけ品質の高い商品・サービスを提供するには如何なる方法があるか、更にはそうした類をもっと超えてイノベーションを起こして行くことは本当に不可能か、といった所までどんどんと考えを膨らませながら、その意義を具現化すべく一生懸命全力投球して行くのが大事だと思います。




 

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