北尾吉孝日記

『日本政治の生産性』

2018年7月5日 15:10
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松下幸之助さんの御著書『道をひらく』三部作の完結編、『思うまま』の中に「政治の生産性」という一編があります。曰く、「経済界において、経営の合理化など生産性の向上が叫ばれているように、政治の各面においても、仕事の合理化、適正化、すなわち政治の生産性を高める必要があると思う」とのことです。之は、御著書等に幾つも残されている松下さんの慧眼を示す言葉の一つだと思います。
延長国会会期末まで3週間を切り、政府・与党は成立を目指す法案の絞り込み作業に入った。(中略)学校法人「加計学園」を巡る問題が響き、法案審議は滞っている。加計問題がビジネスを直撃する構図が浮かぶ ―― 一昨日の日経新聞記事、「規制凍結・洋上風力法案 今国会の成立困難に」の冒頭の記述です。
今国会を通じても野党は「モリカケ批判」の類ばかりをやり続け、日本の将来を左右する本来的課題は、全て後回し或いは殆ど議論されぬままでした。そして政権与党が痺れを切らしたらば、彼らは代替案なく反対し、反対のための反対をするだけの醜態を晒すのみでありました。2ヶ月前のブログ『野党の仕事とは』でも指摘した通り、代替案なき野党の政権批判は全く重みを持ちません。
誰の目から見ても日本政治の生産性は、ひどい状況であると言わざるを得ないでしょう。そういう中で小泉純一郎元首相の御子息らが「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」を立ち上げて、それも野党勢力の一部を含めて動き出したのは非常に喜ばしいことだと思います。
政治の生産性の向上は、それがほんの小さな範囲の工夫であったとしても、国民全体に非常に大きな影響を及ぼすことが多い。これまた一企業、あるいは一業界の比ではないと思う。そういう意味から政治の生産性という問題も、大いに検討し、実際に国家国民の繁栄なり幸福をより高めてゆくよう心がけることが肝要だと思う ―― 松下さんは、このように述べておられます。
しかし上記超党派の国会改革議連を巡っては、野党第一党である立憲民主党の枝野幸男代表が『「何でも反対」姿勢 進次郎氏を「全く意味のないパフォーマンス」と批判』し、同党所属議員の不参加を徹底しているようです。日本政治の生産性無きに等しき状況に対する彼の危機意識は、余りにも御粗末で大変残念です。
「経営者がいかに努力しても、政治が悪ければ、すべて水泡に帰してしまう」とは、松下さんが言われる迄もありません。生産性も含め様々な事柄を正に民間企業の経営と同じような国家経営という観点で、我々は今一度国会改革を練り直すタイミングにきているのではないかと思います。




 

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