北尾吉孝日記

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1995年より毎年実施されている恒例行事「今年の漢字」は本年26回目を迎え、本日14時京都の清水寺にて「その年の世相を表す漢字一字」の第1位が発表されます。今年は一体何が選ばれるのか、率直に申し上げて結構難しいと思います。
今月1日に発表された「2020ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞は、「3密」でありました。此の新型コロナウイルスで言えば、「災」の字はあり得るかもしれません。「災」という字は2004年、2018年と2度選ばれていて、また過去3度(2000年、2012年、2016年)選ばれている「金」のような例もあるからです。
2020年を振り返っては様々イベントがあった中で、やはり世界中このコロナでごった返した年といった印象を持っています。今自分の頭に浮かぶのは『易経』の言葉、「窮すれば即ち変ず、変ずれば即ち通ず」です。
此の「変ず」という部分が大事です。窮があったらば、そこに新しい変化が生じて来、新しい道が開けて来ます。今回コロナを経て、例えば一極集中から多極分散へと社会がこれだけ大きく変じてきたわけです。従って、「変」という字も一つ「今年の漢字」としてあり得るのではないかと思います。
ちなみに、「変」の字は2008年に一度選ばれています。此の年は9月にリーマンショックが起こり、11月にバラク・オバマが大統領選で勝利しました。米国という国が行き詰まり、そこに変化の必要性が出て来た時に、天がその変化を「チェンジ(変革)」を訴えた黒人大統領という、正に変化の象徴のような形で託した年です。
あるいは、改むという意味では変革の「革」の字もあり得るかもしれません。『易経』に、「君子豹変す、小人は面を革む…君子とは自己革新を図り、小人は表面だけは改めるが、本質的には何の変化もない」とあります。
「豹」の毛は秋になると全て抜け替わり、一転してあの美しい模様が出て来ます。そのようなことから、「自己革新」「自己変革」といった意味になります。変化を如何なる形で受け止めて、どう処して行くかが大事なのです。
何れにせよ、「2020年を漢字一字で表すなら?」と問われれば、私自身は上記の通り、「窮すれば即ち変ず、変ずれば即ち通ず」のイメージから、「変」か「革」のどちらかが良いのではないかと答えます。皆さん、「今年の漢字」はズバリ何だと思われますか?




 

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