北尾吉孝日記

SBIグループの今後の戦略

2007年4月27日 15:41

Googleも様々な分野に乗り出しています。金融分野もその一つです。
だから我々も早くやらなければならないですし、そのためにSBI Roboを買収したのです。
高いテクノロジーを持っている企業は積極的に中に引き込まなければなりません。
今後決め手となるのはこういったテクノロジーであると僕は思うのです。
しかし、そういう認識が金融業界にいる人達にはありません。

とは言え、これは難しい世界です。
阪急電鉄を築きあげた小林一三さんが、「百歩先を見るものは狂人扱いを受け、現状のみを見るものは落伍する。十歩先を見る者のみが成功する。」
と仰ってましたが、10歩ぐらい先を見るだけではもう駄目なのだと思います。
もはやインターネットの世界では、100歩あるいは1000歩、いかに先を見渡す洞察力があるかどうかで全てが決まるのです。

だから僕はいつも本当に1000歩先を見るように心掛けています。
論語の中にこういう言葉があります。
「遠き慮(おもんばか)り無ければ、必ず近き憂い有り。」
とにかく遠くを見ないといけないということです。

そういう意味では、常にインターネットの世界がどう動いていくかを洞察していかなければいけません。
大量生産した製品を、マスコミやテレビで広告して大量に販売店に流して売っていく、こういう時代はもう終わったのです。
本当にニーズに合うものは何か、これを消費者から引き出していかないと物は売れない。
インターネットが我々の消費行動や生産行動にものすごい影響を与えており、このインターネットの世界の変化を洞察していかないと売れる物を作り出せないのです。

昔と同じスタイルで商売しているようではもう駄目です。
新しい時代になったということを理解しなければ、すぐに取り残されます。
だから我々は次々と新しいことへ挑戦していかなければならないのです。




 

『決算発表を控えて』

2007年4月26日 14:51

本日は決算発表を3時半から行います。

以前はインターネット上の掲示板なども見ていましたが、
その内容に「よくこんないい加減なことが書けるなあ」と思い、
最近はもう見ないようにしていました。
ところがこのイートレ長者村に毎日目を通していると、
本当にありがたいアドバイスやまた様々な知恵があり、
非常に嬉しく思っております。

多くの方々から私に寄せられた質問やあるいはアドバイスあるいは私のコメントに対する批評を、非常に興味深くかつ、有難く拝見しているのですが、私としてはその一つ一つに返事を書きたいとさえ思っています。
しかし、なにぶん量が多いために今までどの方にも返事をお書きしてはおりませんが、
皆様には私の返事を書きたいという気持ちを汲んでいただいて、今後とも私の返事がなくても是非書き込みを続けて頂ければと思います。

さて、今朝ニューヨークのダウ平均株価が13,000ドルを越えたというような話が出ましたが、
この堅調なマーケットを見て、ある人はますます強気になり、またある人は警戒感を強めているようです。
私はマーケットを見るときはいつも相対的に見ます。
例えば先日もお話した東証一部上場銘柄と新興市場上場銘柄のように、相対的にどちらが割安になったか、あるいは割高になったのか、そういう目で見るわけであります。
国家間についても例えばアメリカと日本がどうなのか、という見方をします。
アメリカがこれだけ強くなってきて日本がまだ上がりきれてないとしたら、日本は相対的に割安になっているのではないか、と考えられる訳です。
当然日米の間で見る場合にはもうひとつのファクター、為替というものも考えないといけません。
為替も果たして米ドル/円で118円台というのは日本の経済の力というものを本当に反映したものであろうか。もっと強くなっても、これから更に強くなるのではないかと思う人も多いのではないかとも思います。
もしそうだとすれば、日本のマーケットに外国人の株式また円に対する買いが入ってきます。
相対的に安くなって日本のマーケットに外国人の買いが入ってくるということも大いに期待できるでしょう。

このようにあらゆるものを相対的に同じ業界の中で考えると、多くのことに気がつきます。
例えばソニーフィナンシャルホールディングスの新規上場の件が本日の日本経済新聞に出ておりましたが、その上場時価総額が一兆円以上になるとも見られているそうです。
ソニーフィナンシャルホールディングスとSBIホールディングスの価値を比べてみて、
同じ金融の持ち株会社としてどちらが将来、あるいは今現在、割安なのかと考えてみる必要があると思います。

これから取締役会なので今日はこれで終わります(笑)
この問題はまた一緒に考えたいと思います。




 

新興市場について

2007年4月25日 12:47

新興市場の信用の失墜は昨年1月のライブドアショックから始まっていますが、当初はライブドア個別の問題であり、また一過性ものであると考えていたため、ここまで新興市場の信用が失墜する結果になるとは私も予測できなかったです。

ところがそのライブドアショックを契機に、カネボウに続き日興コーディアルグループの粉飾決算やIXIや加ト吉の循環取引を監査法人が全く見逃していた事など、監査法人自体の問題も相次いで発覚してきました。

こうした状況により、大手の監査法人含め、非常に甘い監査をしてきたという批判を受けるなど、監査法人は厳しく監査していかなければ自身の信用を失い、廃業に追い込まれることもあり得ると考え、その後非常に厳しい監査を実施するようになりました。
特にソフトウェアなど、在庫が目に見える形になっていないような商品については、昨今は逆に厳しすぎるほどの厳しさが見られるようになっています。
こうした影響で業績の大幅減額修正を迫られるような企業がたびたび見られるようになったのです。

IT系の有力企業の場合、例えば楽天は上場以来の経常利益の赤字が出ています。
あるいはインデックスの場合も、減額修正に加えて赤字となっています。
このようなネット関連の有力銘柄と目されていた企業の業績悪化や下方修正が、ネット関連企業の多い新興市場の足を引っ張ることにもなり、今日まで続いた新興市場続落の要因の一つともなっているのです。

こういう様々な問題を受けて、予想以上に東証マザーズ、ジャスダック、大証ヘラクレスといった3新興市場の信用の失墜が広まり、深まっていき、それらに上場する企業の株価が続落するという事態が起こったのです。

それがいつまで続くのか、その節目がこの3月期の決算発表になるのではないかと思います。
監査法人が厳しくなったにもかかわらず通期の業績が前年比大きく悪化していない企業や伸びている企業については、不信感は払拭されます。
つまり、新興市場の銘柄は業績の如何にかかわらず殆どが下落しているため、決算発表の結果次第では株価が反発してくる可能性が高いわけです。
今期の決算発表で「本物」と「偽物」の区別は明確に分かれると思います。

新興市場全体でどれが「本物」なのかわからないという不信感が、株価を大きく下げる要因となっていましたが、それもこの3月期の決算でほぼ見極めがつくのではないかと思います。
従って、新興市場の株価だけが下がって東証一部だけが上がるという状況は徐々に解消されてくるのではないでしょうか。
また、新興取引所への上場についても主幹事証券はより厳格になってきていますので、この点も新興市場に対する不信感の払拭に寄与するのではないでしょうか。
新興市場だけが毎日下がり続け、東証一部だけが上がるということは長く続くことはあり得ないと思います。
基調として相場が強い時には、経験則では循環物色です。

全体的に言えば「雨降って地固まる」でしょう(笑)




 
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