北尾吉孝日記

中国への投資について

2007年9月7日 19:49

サブプライムローン問題で、世界中の金融マーケットが非常にボラティリティを高め、ある時は大きく上げ、ある時は大きく下げています。
ただ、サブプライムローン問題の広がりと深さが徐々に明らかになるにつれ、トレンドとしては世界的に少し下がり気味の状況になってきています。

このような状況下でも中国の市場に関しては、アメリカなどのマーケットが下がっても、リカバリーが非常に早いです。
そして、上海はインデックスで史上最高値を抜いていきました。
A株と称せられる、中国本土で取引・流通している株については、外国人が基本的に買えないので、外国人が売ってくることで相場が下がることはありません。
堅調な中国市場を支えている最大の要因は、過剰流動性であると考えられます。
その背景は、中国の膨大な1兆3000億ドル超といわれる、外貨準備高であります。
よって、この過剰流動性が解消されない限り、A株に限っては仮に下がったとしても回復が早い状況にあります。
そして、業績のいいところは買われて、高値を更新していくという状況がまだ続く可能性が十分にあると思っています。

あるいは最近の香港市場は比較的に強い状況にありますが、特にH株と称される香港のマーケットで上場している中国株は非常に強い状況になっている。
香港のH株については、中国本土から個人が香港株を買うことが解禁になったために、非常に堅調になっています。
その背景にはA株同様、中国の過剰流動性が非常に大きな影響を及ぼしています。
我々は中国に投資をし、今のところ大変なパフォーマンスになり、含み益がどんどん上がってきています。
このような中国への投資は、弊社の業績に大きく寄与することになるでしょう。
中国に投資をしてよかったと思っています。

ところで、アメリカのマーケットに流動性をつけていたのは、日本、オイルダラー、そして、中国をはじめとする外貨が潤沢になった新興国であります。
日本は言うまでもなく、円のキャリー取引で海外にある意味で流動性(約40数兆円)をつけてきました。
また、オイルダラーは原油価格の上昇と共に蓄積され、自国内に投資対象がないので、結局、ヨーロッパやアメリカにお金が流れ、一部は国際分散投資となって、新興国にも流れています。
それから、中国のお金に関しては、ブラックストーンに対する中国政府の30億ドルの投資が象徴的であります。
このようなお金がアメリカの相場を支え、アメリカのサブプライムローンをベースにした、例えば、債務担保証券(CDO)や住宅ローン担保証券(RMBS)など、サブプライムを多く含むものを結構買っていました。
結局それで痛手を被り、各金融機関で見れば潰れているところもあります。
しかし経済全体として見れば、痛手はそれほど大きくなってはいません。

このアメリカの流動性が今後どうなるかと言えば、円キャリーは巻き戻しになり、円安が円高に進み、これは解消されていっています。
だから、当面は1ドル110円ぐらいまで円高が進む可能性もあると僕自身は見ています。
また、新興国に関しては、アメリカを中心とする先進諸国の経済が停滞すれば、先進諸国からの輸入が減ることで外貨の蓄積が減ってくる可能性も大きくはないがあります。
しかし、そういう状況になったとしてもそんなに早くなるわけではないと思います。
そして、原油価格もまだまだ高い水準にあり、急にオイルダラーが減るとは思えません。
なぜなら、原油価格が高くなった背景を考えると、これは新興国を中心としてエネルギーを膨大に必要としている現実があり、実需を反映した形での上昇だからであります。
したがって、過剰流動性が急速に収束していくとは思えません。
確かに今、株からよりリスクの小さい債券へと質への投機が起こっていますが、債権でもサブプライム・住宅がらみは避けられる状況になっていっています。
しかし、流動性の供給が解消に向かったのは日本だけであり、世界的な過剰流動性は解消されてはいないのです。

このような流動性がさらに増長される可能性としては、アメリカが金利を下げ始めることです。今の状況が非常にシビアな状況と判断すれば、バーナンキはこれを下げてきて、何年後かに、これが過剰流動性となって、インフレの芽となって出てきます。
そのような時は相場が過去に暴騰したという経験があり、これからバーナンキがどういう金融経済政策をとるかは我々が注目していくポイントであります。

何れにせよ、下がった時にこそ買っておくのが株式投資の基本であります。
どこまで下がるかを当てるのは至難の業であり、もう底値圏ならば、個人的にはそういうところを選んで買っています。
だから、弊社もこの間から、頻繁にTOBをやったり、あるいはTOBをやろうと考えている会社が何社かあります。
安い時に買う、これが株式投資の鉄則であります。




 

PTS開業について

2007年9月6日 17:20

先月27日に遅ればせながらPTS事業を開業することができました。
長者村の皆様には、随分長らくお待たせして大変申し訳なく思っております。
事業報告として先ずはPTSの8月中の売買高をリリースしておきました(※1/画像参照)。
この数字を見ていただくと、カブコムさんやマネックスさんの夜間取引の売買高と比べ、創業3,4日にして先行している二社を大きく凌駕するような形となっていることがわかります。

そして今現在、私のメッセージにもPTSについてのご意見をたくさん頂戴していますが、まだご返事を書かないままにしてあるのは、今日この場でそのことについて触れようと思っていたからです。
戴いたご指摘に関しては全て精査し、そして改めるべきものについてすぐに改めるように担当者に申しつけておりますのでご了承下さい。

私が改良するべきだと思う点は、取引の量が多くなるニューヨークのマーケットが開いてからの取引可能時間をもっと伸ばすことです。
現在、ジャパンネクストPTSは23時50分に終わりますが、少なくともニューヨークのマーケットが開いている時間はずっと営業できるようにと指示を出しております。
早い時間から始めるべきだというご指摘もありますが、ニューヨークの状況を見てから注文するというユーザー様の方が多いので、先ずは営業時間を出来る限り長くしたいと思います。

その他、もっと使い易くして欲しい、入りやすくして欲しい等、ユーザービリティの向上に関しましては全面的に修正するべく尽力して参ります。

この長者村を通して得られたご意見は、非常に貴重なものであると認識しております。
ご指摘戴いた点につきましては、迅速に改善・改良すべく尽力しますので、今後ともご意見を賜り、そしてまたこのPTSをご愛顧賜りたいと思います。

参考
※1:SBIジャパンネクスト証券 2007年8月取引実績のお知らせ




 

横綱・朝青龍関について

2007年9月4日 9:13

横綱・朝青龍関についての報道が多く見受けられますが、朝青龍関は今回の問題の以前にも横綱としての品格について何度も横綱審議会でも問題視されていました。
僕も朝青龍関の賞金を受け取るときの振舞いなどに違和感を覚えたことがあります。
しかし、異なる文化の下で育って日本という異国に来て、まだ若いにも関わらず実力で這い上がって横綱にまでなったのです。
朝青龍関の品格や素行について全く何も感じないわけではないのですが、日本という異国の地で「相撲」という非常に保守的な世界に身を投じ、その中で勝ち抜き高い地位まで上り詰めたこと、その努力についてはもっと評価されてもいいのではないかと思います。
怪我を理由に日本での巡業に出なかったにも係わらず、モンゴルでサッカーしていたという報道が今回の問題の発端ではありますが、朝青龍関は横綱といえどもまだ26歳です。そのくらいの年齢の若者であれば、過ちを犯すことも十分に有り得るのではないでしょうか。
本人も反省し、精神的な病気になるくらいまで参っているのでしょうから、それをさらに追い詰めるような処罰や報道はやり過ぎとも思えます。

一刻も早く治ってまた土俵に帰ってきて欲しいものですが、たとえ横綱でも練習しないで二場所も空けたら、以前ほどの強さを取り戻せないかもしれません。
そう考えますと、今回の審議会の処罰は朝青龍関の横綱としての生命を絶ってしまう可能性もあり、非常に重い処罰だったと言えるでしょう。
しかし、大相撲という競技は伝統的な日本の国技であり、極めて保守的な世界です。
ちょんまげを結って和装したり、引退の際には断髪式を行ったりと、未だに日本の伝統的な文化が色濃く残っているのです。
そのような世界に身を投じるのですから、外国人の力士はそれなりの覚悟をして入ってきてもらう必要性があります。
ここ近年外国人力士も増えてきていますので、今回の処罰は厳しいものであったとは思いますが、外国人力士の方々はこれを他山の石として、強さだけではなく品格を備えた力士になっていただきたいと思います。




 
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