北尾吉孝日記

韓国大統領選の行方

2007年11月17日 9:47
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韓国の大統領選挙が近づいていますが、決戦間近となって熾烈な駆け引きが繰り広げられているように思われます。
前評判では前ソウル市長のイ・ミョンバク氏が圧倒的に勝利すると言われてきましたが、土壇場になって嘗て何度も大統領戦に出馬してきた恒例のイ・フェチャン氏がまた出てくるという話が浮上してきました。
何故このタイミングでイ・フェチャン氏が出てきたのでしょうか。
私はこの裏で非常に面白いこの駆け引きがあったのではないかと睨んでいます。

先日、イ・ミョンバク氏についてのスキャンダルが発覚し、ノ・ムヒョン氏率いる現与党はそこを攻めることで戦局を打開しようとしました。
そして、場合によっては刑事告発も有り得るという状況でした。
(参考:http://www.wowkorea.jp/news/Korea/2007/0607/10027171.html
与党は何故そこまでしなければならないのかと言いますと、イ・ミョンバク氏が大統領になれば自分たちの身に危険が及ぶからです。
ご承知のように、韓国では前大統領が有罪となるケースが何度もありますので、大統領戦はある意味で命懸けの戦いとなるわけです。

このスキャンダル騒動の中、野党に所属するイ・フェチャン氏は党公認のイ・ミョンバク氏と分裂し、大統領選に出馬表明をしました。
これは野党であるハンナラ党の分裂であり、戦局が益々わからなくなったと言われておりますが、実際のところはどうなのでしょうか。
現政権のノ・ムヒョン氏から見ますとイ・フェチャン氏は過去にも大統領選を争った政敵であり、それ故にある意味で最も恐れるべき相手だと言えます。
野党側はノ・ムヒョン氏が韓国最大の財閥であるサムソングループから金を受け取ったという情報を握っているらしく、もし仮にイ・フェチャン氏が政権を取るようなことがあれば、ノ・ムヒョン氏は最も重い罪に課せられる可能性が高いからです。
そう考えますと、与党側はイ・フェチャン氏と比べるとイ・ミョンバク氏が勝った方が望ましいと思っているのかもしれないです。

したがいまして、与党側はスキャンダル問題でイ・ミョンバク氏を攻めようとしていたのですが、それが難しくなっているのではないかと思います。
そして、イ・ミョンバク氏はイ・フェチャン氏と裏で手を握ったのではないかと考えられるのです。
イ・ミョンバク氏は、自分が負ければノ・ムヒョン氏が最も恐れているイ・フェチャン氏が勝つ可能性が出てくるという状況を作ることにより、自らのスキャンダル問題に対する言及を抑えようとしたのだと私は思います。
そして、それによって与党側はイ・ミョンバク氏を攻めようとしてもそれが出来ず、結局イ・ミョンバク氏の勝利を望むような形になってしまったと考えられるのです。

韓国ではまさに命がけで政権抗争をやっていますので、あらゆる出来事が何らかの策略と関係してくると私は考えているのです。
もちろん、真実はわかりませんが私の様々な人脈から得た情報と私なりの分析を総合しますと、このような見解になります。
サムソングループと現政権の関係が一部で噂されているようなダーティーなものであるとすると、これが表面化すれば韓国の株式市場は大暴落の可能性が出てきます。
私どもが韓国株に対して慎重になっているのはこういうこともあります。
要するに、投資はあらゆる情報を手に入れ、総合的に判断して行うことが重要なのです。




 

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