北尾吉孝日記

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今月22日に発表されたIMF(国際通貨基金)の世界経済見通しを見ますと、日本の2009年の経済成長率は先進7か国中で最低のマイナス6.2%となっています。また、日本は将来的に少子高齢化社会になることが確実視されていますし、昨今の政治状況や政治家の能力・手腕・資質を見ていましても、そこには日本の未来が切り開かれていくような壮大なビジョンを全く感じません。多くの日本人もそう感じていると思いますし、多くの外国人も日本についてそのように感じているかと思います。

そこで日本で投資業を行う、あるいは事業を営んでいく上では、本当に成長できる分野かどうかを見極めなければいけないということが、私の基本的な考え方としてあります。私どもの業態で言えば、今後はインターネット金融が既存の金融からシェアを奪っていくと思っています。例えば損保業界について言えば、損保市場におけるダイレクト系損保会社のシェアは未だ4%ぐらいですが、これは時間の問題でお客様はダイレクト系損保会社、とりわけインターネットを活用した損害保険サービスを選んでいくようになると思っています。利便性に優れたインターネットを活用した金融は、抜群のコスト競争力も持っていますので、そのような事業は成長できると思っています。

一方日本で投資業を行うことを考えますと、それは中々難しいと言わざるを得ません。それならばむしろアジア諸国、とりわけ中国をはじめとする新興工業国の成長に乗っかる形で、投資業を成長させていくということが順当な考え方であると思っています。従って、私どもはそのような形で投資業を成長させていくことは勿論ですが、それと共にこれから急成長を遂げていくであろうアジア諸国において、リアルの世界が大きくなってはいない今から、インターネット事業を現地展開していくということも考えています。

Latecomer’s Advantageという経済用語がありますが、これは分かりやすく言いますと、「後発部隊は良いとこ取り出来る」と言うことです。そのLatecomer’s Advantageを成就させるという意味でも、私どもの成功体験をそのまま持って行き、最初からインターネットを活用して大きくしていくことを考えています。なぜなら中国の経済成長においては、はじめからインターネットの世界が導入されています。つまり日本のようにインターネット以前の世界があって、それが成熟した後にインターネットが登場してくるという世界ではありません。従ってそのような意味で言えば、アジア諸国の成長を如何に私どもの成長に結び付け、繋げて行くかということが、今後の極めて大きな事業戦略になると思っています。一昨日に発表しましたSBIベリトランス株式会社の取り組みは、非常に大きなビジネスになると思っています。
アジア向けEC事業者を支援するコンソーシアム「E Commerce for Asia Alliance」(略称:ECAA)発足

最先端のものを持って行けるアジア諸国の成長をキャピタライズし、日本で成長できる分野については既存のシェアを奪って行く。基本的に私は事業について、このように考えています。




 

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