北尾吉孝日記

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米国で「同業他社か本業と関係が深い事業会社を狙う買収」が活発化して来たというニュースがありました(※1)。
日本企業が関わったM&Aについて言えば、中堅・中小企業のM&Aの件数は減少が続いている一方、大日本住友製薬株式会社による米製薬会社セプラコアの買収やサントリーホールディングス株式会社による仏飲料大手オランジーナの買収等、キャッシュリッチな大手企業による大規模なクロスボーダーのM&Aは活発に行われています。

なぜこのような動きが起きているのかと言えば、それは世界的な景気低迷により株式相場が下落している中で円が強くなっているからです。だから、先ほど述べたような所謂クロスボーダーのディールは結構行われているのです。特に日本の製薬企業や化学企業について言えば、日本ではトップクラスであっても欧米のトップ企業と比べると規模が非常に小さいのが実状です。従って、現在のような株式・為替市場の状況において、ある意味で生き残りをかけて海外市場を開拓して行こうとするわけです。

以前ブログで書きましたが(『悪い時にしか出来ない事ややらねばならない事』)、円が強く世界的に株式相場が下落している、まさに今この時にしか出来ないことを、日本企業が勇気をもって行うことは大変結構なことであると私は思っています。

もっとも、M&Aは気を付けないといけないのは、①高く買いすぎないこと。往々にして将来の被買収企業からもたらされるキャッシュフローの予想は甘すぎます。②行ったM&Aが成功かどうかを判断出来るのは、2~3年後です。成功するためにはM&Aを行って売主と握手してからも重要なのです。Post Acquisition Integration Process(買収後の統合プロセス)が大事なのです。両社のシナジーを高める工夫や企業文化の同質化やうまい融合のための様々な努力をしなければなりません。

参考
※1:http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/top/index.cfm?i=2009092904536b1




 

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