北尾吉孝日記

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2016年のオリンピックの開催地がリオデジャネイロに決まりましたが、冷静に考えてみますと当然の結果ではないかと思っています。以前このブログで書いた通り(『2016年東京オリンピック招致について』)、1964年の東京オリンピックは日本が長期高度成長期に入って行く時に開催されましたし、また2008年の北京オリンピックはまさに中国が高度経済成長に入っている時に開催されました。要はオリンピックの開催地に選ばれれば、思い切ったインフラ投資が色々な形で行われますので、その意味で開催地を決定するにあたっては国の発展を支えて行こうという趣旨も基本的にはあるのではないかと思っていました。だから下馬評ではシカゴが優位であると報じられていましたが、そのような情報は私は全く信用しておらず、リオデジャネイロになる可能性が高いのではないかと思っていました。

日本の招致活動について言えば、石原さんが自ら絶賛するプレゼンテーションの是非は枝葉末節に過ぎませんし、英語でしっかりと話すことが出来ない石原さんや森喜朗さんではロビー活動を行うことは難しいと思っていましたので、その意味で東京の落選も当然の結果であると思っています。この招致活動経費の総額は150億円でその内の100億円が都税でありますので、結果として大変な無駄遣いであったと言わざるを得ません。石原都政の無駄遣いについて言えば、その代表はやはり2008年3月期に累計損失が1000億円を超えて400億円の追加出資がなされた株式会社新銀行東京かと思いますが、その銀行の融資先に自民党議員や公明党議員から推薦された会社が多く含まれていることは本当に怪しからんことだと思っています。現在の都議会は嘗ての野党が主導権を握っていますので、今後は事実関係を克明に調べ上げ、都民に全て公表することを心から期待しています。

ちなみに2003年に発表されたゴールドマン・サックスの経済予測によれば、2050年のGDPは1位の中国が44.5兆ドル、2位の米国が35.2兆ドル、3位のインドが27.8兆ドルで、日本は上位に大きく差をつけられて6.7兆ドル、ブラジルもその日本と同程度の6.1兆ドルという数字です(2050年までのブラジルのGDP予測については画像参照)。このようなことを考えてみましても、ブラジルが2016年のオリンピックの開催地として相応しいと私は思っています。国というものは、オリンピックや万博等を経て社会インフラが充実し経済発展を遂げて行ったり、あるいは他の色々な部分が改善して行くものです。例えば中国は2008年のオリンピックを経て非常に綺麗になりましたし、国民のマナーも良くなりました。つまり開催国にとっては様々な側面において国を成長させる大きなチャンスになりますし、また本当の意味でグローバルになって行こうとするならば、そのような改善が当然のこととして必要となります。従って、このような観点からも今回ブラジルに決定されたことは、世界経済の発展のために望ましいことであったと考えるべきではないかと私は思っています。

私どものグループについて言えば、ブラジルは最後の残された領域でしたが、来月8日に私自身が遂に足を踏み入れることとなりました。今回の出張では様々な主要な金融機関の幹部とミーティングを行う予定となっています。嘗てニューヨークに住んでいた時に私は何度もサンパウロに行ったことがありますが、やはり日本から30時間以上を掛けてブラジルに行くということは「本当に大変なことだな~」と改めて感じています。




 

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