北尾吉孝日記

この記事をシェアする

日本のマーケットを考えますと、株式市場の戻り方が他国のマーケットに比べて極めて鈍くなっています。『野村週報(2009年10月5日号)』において、日本市場の株式リスクプレミアム(=「リスクのある株式に投資をする対価として投資家が要求する、国債などの安全資産からの超過利回り」のことで「企業にとっては必要な資金を株式により調達する際のコストを意味する」指標)が世界各市場のそれと比較して圧倒的に低いということが推計されています。アジア・パシフィックエリアで言えば、例えばインドは8.8、韓国は8.5、インドネシアは8.3、オーストラリアは7.3ですが、日本は4.0と圧倒的に低い状況であります。つまり投資家は日本のマーケットで株式を買っても、余りパフォーマンスを要求しないという状況に今はなっています。

この指標は将来的にどのようになって行くのかと言いますと、「リスクに対するプレミアムの各国差異は、収斂する。つまり、同一リスクに対するプレミアムは、いずれの市場でも同じ水準となると考える」ことが出来ますので、現在の日本の株式市場は閑古鳥が鳴いている状況ではありますが、今後株式リスクプレミアムが少しは上がってくる可能性があり得ると考えられます。何れにせよ、なぜ日本はこれ程までに株式リスクプレミアムが低いのか、そして圧倒的に低いにも拘らず、なぜ上昇し収斂していく状況を齎す何らかの兆候が見られないのか、このようなことを考えてみますと、それだけ日本という国に対する世界中の関心はある面で極めて薄い状況が続いているということではないかと私は思っています。




 

(任意/公開)
(任意/非公開)



Copyright © SBI Holdings, inc. All rights reserved.