北尾吉孝日記

『無利子国債について』

2009年10月26日 16:07
この記事をシェアする

鳩山首相が年限を10年または20年とし、中途換金を認めた相続税免除付き無利子国債(=利子が無い代わり、相続時にその国債自体の相続税が免除される国債)の効果に関心を示していたことが先日報じられました(※1)。

相続税は国民生活の実態に合わせた寛容な税負担になっており、最近の統計では我国で相続税を課税された事例は全死亡者数の4%程度にすぎません。従って一般庶民はほとんど相続に税を心配する必要はありません。ただ金持ちにはメリットがあります。なぜなら、我国の相続税の最高税率は50%であるからです。そういうことでこれは、金持ち優遇だとの批判が社民党あたりから出そうですし、目先の利益のために将来受べかりし税金収入を犠牲にするものだとも言えます。

現実的な問題として、今800兆円を超える財政赤字を抱えている日本は、仮に金利が1%上がれば8兆円超の利払いのために更に国債を発行しなければならないという状況です。景気が良くなって税収が大幅に増加すればよいですが、8兆円超というのは大変大きな利払いになります。だから無利子国債の発行にすれば目先の利払い負担を抑えることが出来ますので、それだけ政府も助かるわけです。そのこと考えますと無利子国債というような考え方は、当然出てきて良い考え方だと私は思っています。
何れにせよ税収が約40兆円しかないにも拘らず、一般会計歳出で90兆円を超すという世界ですので、国債はどうせ発行しなければならないということが前提で、その中での無利子国債発行議論であると言えるでしょう。以前ブログでも少し書きましたが(『政府紙幣発行論議』)、この議論の際には政府紙幣を発行するとか日銀による国債の直接引き受けについても検討すべきであると私は思っています。

参考
※1:http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091015AT3S1401Q14102009.html




 

(任意/公開)
(任意/非公開)



Copyright © SBI Holdings, inc. All rights reserved.