北尾吉孝日記

『2010年の日本株』

2010年1月15日 10:19
この記事をシェアする

元モルガン・スタンレーの著名ストラテジストで、現在はブラックストーン・グループで副会長を務めるバイロン・ウィーン(Byron R. Wien)が発表した「2010年10大サプライズ」の中に「日本株は主要工業国で最大の上昇、日経平均は12,000円超に」とありましたが、そのように予測するのは今や彼だけではありません。米系・欧州系に拘らず、「日本株が他国の株と比べて如何に割安か」という資料を持って私のところに来る外資系証券会社の営業マンが最近非常に多くなりました。その資料には、例えば日経ダウがNYダウの何倍になっているかを戦後から見ていくと、現在の安さは1955年ぐらいのレベルであるとか、あるいはMSCI EAFE INDEXと比較して、各機関投資家がどのぐらい日本株を保有していないかというようなことが載っていて、「日本株は買いです!」と私に推奨してきます(笑)

バイロンは1986年から毎年予測し続けていて、その予測は割合当たっていたと思いますが、今年の日本株について私はもう少し楽観的で、日経平均は13,000~14,000円になると思っています。そうなるには、まずは為替が1$=90~95円の辺りで止まっているという状況が一つ満たされていなければなりません。それから以前ブログで述べた通り(『鳩山政権の問題点』)、今年は将来のインフレを防ぐために各国政府が所謂「出口戦略」を進めて行く年になると思いますが、その中でも特に中国や米国で起こるであろう金利についての大きな変化が非常に重要な意味を持ってくると私は考えています。

中国については、既に今週預金準備率の0.5%引き上げを発表しており、今後も「出口戦略」を着々と進めていくことになると思われます。米国については、バイロンが「政策金利は年末まで2%」と予測しており、それについて私もある面で妥当な見方であると同意しています。ただし私は少なくとも上半期には、利上げは行われないと思っています。従って、米国の政策金利が上げられない時には、日本のマーケットは割合順調に推移すると思いますが、下半期に政策金利が下手なやり方で上げられた場合、それが米国のマーケットに非常にネガティブに働き、日本のマーケットに悪影響を及ぼしてくる部分はあると思っています。

また欧州も米国よりは少し経済の回復が遅れるとは思いますが、基本的にはイグジットする段階に入ってくると考えています。欧州には、例えばギリシャやスペイン、あるいは東欧の幾つかの国のように、個別の問題を抱えている国が結構ありますが、全体として見ればやはり回復過程に入っていくと思われます。世界各国がこのような段階に入っている一方で日本経済はと言えば、デフレからの脱却がかなり遅れる可能性があり、その中で政策金利も中々上がって行かないと私は考えています。




 

(任意/公開)
(任意/非公開)



Copyright © SBI Holdings, inc. All rights reserved.