北尾吉孝日記

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昨日も株式会社東洋経済新報社(以下、東洋経済新報社)の取材者に話しましたが、「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版(以下、WSJ日本版)」の日本に関する情報発信の一つの在り方として、私は画一的な情報を流したくないと考えています。そして、情報の出所に関しても、例えば「鳩山総理が述べた」とか、「小沢一郎幹事長が述べた」とか、「野党の誰々が述べた」とか、「経団連の会長が述べた」というような形だけには余りしたくないと考えています。例えばWSJ日本版では、本当の意味での日本における教養人や日本を代表するような識者に時機を得たトピックスに対するオピニオンを聞くというような展開をしていきたいと私は考えています。

幾つか具体例をあげれば、小沢さんについては今や天下の極悪人のように酷評されていますが、政治資金規正法違反であったかや、あるいは贈収賄事件や斡旋利得罪のようなものに発展するのかに関しては検察庁に任せておけば良く、それよりも私が知りたいことは、来る参議院選挙を経て民主党が衆参両院で絶対安定多数を獲得した場合、小沢さんは一体何をしたいのかということです。どこかの週刊誌か雑誌には「宗教法人への課税を考えているのではないか」とか、あるいは「憲法改正を目論んでいるのではないか」というように報じられていますが、仮にその通りであるとすれば、日本の代表的な知識人は宗教法人への課税や憲法改正についてどのように考えているのかについて私は知りたいです。考えて見ますと、特定医療法人であっても課税(実効税率:約28%)がなされていますが、宗教法人はなされていません。それが宗教法人の傘の下に実は様々な事業を行っている組織に抜け道を与えており、この状況をいつまでも続けても良いのかという問題は一つあると思います。

また、民主党政権についても絶対安定多数の中で一体何をしたいのかについて私は知りたいです。鳩山さんの口からは「国家百年の計」が全く発せられませんので、民主党政権の企図を読むことは大変難しい状況であります。そのような状況の中でWSJ日本版では、巷に溢れる情報とは一線を画した鋭い切り口で、民主党政権の企図に関する特集記事を掲載するというようなことを私は是非していきたいと思っています。

休日にテレビを見ていますと、どの局も小沢一郎一色で、しかも元東京地検特捜部長の熊崎先生や元東京地検特捜部副部長の誰々先生等々、登場人物までもが殆ど一緒で司会者だけが違うという報道状況です。このような画一化された報道に対して、私は全く違う見方や見識を提供し、多様なオピニオンを徹底的に追求するメディアとしてWSJ日本版を作り上げて行きたいと思っています。また、短期的な視野に立った報道だけではなく、長期的な視野に立って、日本の将来進路についての分析的な洞察を記事にして世界中に発信していきたいとも思っています。

現在の国内有力各紙の記事のように、見出しだけを見ればその内容が分かるような記事では殆ど何も得るところはありません。例えば、私は若い頃に東洋経済新報社の高橋亀吉さんのオピニオンを読むためによく新聞や雑誌を買っていた時期がありましたが、メディアはそのようなオピニオンリーダーの記事を出し続けていくということが非常に大事であると私は思っています。やはり高橋さんのように看板になる人が新聞社にはいなければなりませんし、テレビ局についてもそのような人がいれば良いという風に感じています。




 

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