北尾吉孝日記

『香港証券取引所の未来』

2011年1月31日 10:09
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今月20日の日本経済新聞に具体的事実として日本は3年連続で上場企業数が減少してきたということが紹介されている記事がありました。

「2010年末時点で東京や大阪など5つの証券取引所に上場する企業数は3646社で、1年前より93社減った。
(中略)年末ベースでみた日本の上場企業数のピークは07年の3942社。その後の3年間で296社(8%)の純減となった。」

記事では「アジア主要各国」として(以下、“-”は2009年末比増加数)、中国(深圳証券取引所:1169社-339社、上海証券取引所:894社-24社)、インド(ムンバイ証券取引所:5034社-79社)、シンガポール(シンガポール証券取引所:778社-5社)の2010年末の上場企業数が紹介されていますが、日本が8%減少させた3年間に約14%増加させた香港(香港証券取引所:1413社-94社)が紹介されていません(※1)。
香港市場には多数の中国企業が上場したり、あるいは中国マネーに引き付けられた海外企業がどんどん上場しており、ロシア企業は勿論のこと最近ではモンゴルの会社まで香港に上場するというようなことが起こっていることもあって注目すべき市場の一つであると私は見ています。

以前『中国の国際金融センター化構想とSBIグループの事業戦略』と題したブログを書きましたが、中国においては現行の様々な規制・統制、即ち短期資本移動を規制していること、金利が自由化されていないこと、為替をコントロールしていること、色々なインフォメーションについてセンサーシップを加えていること等々があることから、当分上海は国際金融センターになるわけにはいかないでしょう。
従って、中国政府は元の国際化を図るためにも香港市場を活用して行こうと考えており、例えば以前ブログで書いたように香港市場で元建て債券を発行したり、あるいは香港市場で中国企業が積極的に資金調達をするというような動きがあるわけで、この傾向は今後益々強くなって行くと思われます。

従って、上述したような動きの中で香港市場というのは今後世界で最もポピュラーなマーケットの一つになって行くと見ていますし、アジアでNo.1のマーケットになる可能性があるとすら私は思っています。

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中国の外貨準備と元の国際化

参考
※1:WFE – YTD Monthly





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  1. 外国株投資暦5年の個人投資家です。
    現在香港株を保有しています。
    日本では中国株式の有償増資は、受けられない状況です。
    SBIホールディングスが、香港証券取引所に
    金融部門の株式を上場されました。
    今後、SBI証券では外国株の有償増資の道が
    開かれますでしょうか。



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