北尾吉孝日記

この記事をシェアする

昨日の日本経済新聞夕刊「インド株大幅売り越し、外国人8月、企業業績悪化で流出、売越額2年10カ月ぶり」に下記記載がありますが、昨今インドや中国といった新興国の株式市場から外国人投資家が資金を引き上げるケースというのが割合続いてきました。

『8月の外国人の機関投資家の売越額は23億9442万ドル(約1840億円)で、2008年10月の31億ドル以来の規模。外国人の個人投資家は現時点で、インドの個別株を売買できない。(中略)
SENSEXは8月末までの1カ月間で8.4%下落。同国では外国人投資家の売買が「日々の取引額の3割を占め、相場の方向性を決める」(みずほ証券インディアの村上久最高経営責任者)とされ、外国人の売りが株安を主導したとみられる。
外国人投資家の年初来の売買額の累計は8月末時点で4400万ドルとなり、7月末の24億ドル強から大幅に減った。』

その主因として一つ挙げられるのは、新興諸国においてインフレ圧力が非常に増して行く中で各国政府が金融引き締め政策を採ってきたということです。
中国で例言すれば、大手行に適用される預金準備率は「過去最高水準の21.5%」に達しているという状況ですし(※1)、また上記諸国においては過剰流動性を齎す投資資金流入を抑制すべく規制強化の動きも見られたことから、結果として冒頭で指摘したインドのような状況になってきたというわけです。
唯、その一方でインフレ率はピークアウトしてきたのではないかという見方も昨今出てき始めており、原油価格や食料価格といった国際商品市況を見ていますと、ほぼピークアウトしてきているのではないかと私も考えています。
即ち、逆に言えば、上述した株式市場に資金が流入してくる可能性が高まってきているのではないかというように見ているわけですが、新興国市場が再度注目されてくる局面というのはそう遠からず訪れるのではないかというように思っています。
勿論、例えば米国のQE3(量的緩和第3弾)がどういった形になって行くのかや、あるいは凡そ2年ぶりに利下げに踏み切ったブラジルに続き「各国・地域の金融政策が緩和方向に傾く」のか(※2)、というように状況が不確かな部分もありますが、何れにしてもインフレ率がピークアウトしてきたという中では段階的にそうした見方を示しても良いのではないかというように私は考えています。

参考
※1:中国:預金準備対象に証拠金を追加へ、インフレ抑制で-エコノミスト
※2:ブラジル:2年ぶり利下げ 景気減速感強まり – 毎日新聞




 

(任意/公開)
(任意/非公開)



Copyright © SBI Holdings, inc. All rights reserved.