北尾吉孝日記

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先月25日の毎日新聞社説でも「津市の児童養護施設で女性職員4人が保護されている子の頭を殴ったり椅子に縛ったりする暴力を繰り返していた」事件が報じられていましたが、「親から虐待された子が、保護された施設でまた虐待される」など最早あり得ないことで、理不尽な虐待を受けた子供達を思い私は大変な憤りを覚えると共に、此の問題は相当根深くそう簡単には解決し得ないと思いました(※1/※2)。
児童養護施設での虐待は「11年度だけで計46件」もあったそうですが、社会福祉法人や公益法人といった施設について一体如何なる基準で認定し如何なる検査体制を整備しているのか、そしてまた理事長や施設長、あるいは理事になるような人をどういう基準で選出しているのか、と私は疑問に思うわけです(※1)。
例えばある篤志家が「世のため人のために少しでも御役に立とう。恵まれない人を何とかして助けたい!」という気持ちで大枚をはたき施設を設立したとして、よく世襲のような形で子に引継がれて行くというケースがありますが、そうした状況というのが信じ難い児童虐待事件が起きる温床になっているのではないかと案じています。
人物・識見とも十分にあるということで選び出されるのではなく、単に「ジバン、カンバン、カバン」を引き継いで行くといった中で誕生する世襲議員は政界における一つの問題でありますが、やはり完全に私的な施設というのでなければ上述したような世襲は基本的には認めないことが一つの姿勢ではないかと思われ、そしてまた様々な形で公的補助を受けているような施設においては厳たる人選チェックの目というものを行き届かせるべきではないでしょうか(※3)。
それからもう一つ、例えばある篤志家がそうした施設に対し莫大な寄付を行ったとして、銀行に預けていても殆どと言って良い程利息を生まないが故に元本がどんどん取り崩されて行き、一方で寄付金等による資金援助も十分ではないという状況もあります。
そういう中で経営が立行かなくなった財団法人等が売りに出されるのもまたおかしいと言えばおかしいのですが現実に私のところにも買わないかといった話がきました。そういったところは国や地方公共団体が人物・識見とも十分であると思われる適当な人材を理事長や理事として選任し、そしてその運営を任せて行くというようなシステムを創るのも今非常に重要であろうと思います。
また片方では、あの2009年夏の政権交代時に民主党が公約として掲げた「税金のムダづかい」を徹底的に排除するということは全く以て為されておらず、納税者としては非常に憤慨すべきような状況が続いているわけで、今後は納税者が国や地方へ納める税金の一定割合について、公益財団法人や社会福祉法人といった公益を追求するような所に自らの判断で振り分けることができ、そしてその全額が控除されるというような制度を創設しても良いのではないかと私は考えています(※4/※5)。

参考
※1:2012年10月25日毎日jp「社説:児童養護施設 この子らも忘れるな
※2:2012年10月17日伊勢新聞「津の児童養護施設 入所3児童に暴力行為 平手打ち、縛り付ける
※3:2012年10月19日北尾吉孝日記『議会制度改革私案~参議院は必要なのか~
※4:2011年12月29日北尾吉孝日記『児童虐待問題の解決に向けて
※5:2012年1月25日北尾吉孝日記『「民主党の政権政策」とは何か





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  1. 老人介護施設、事業所もまた同様です。私の周りでも「金儲けの道具」「社会的ステータス」と言い切っている経営者が何人もおります。その様な人の下では福祉意味を理解できようもなく、組織としても成り立っていません。離職率の高さは単に時間当たりの賃金の問題ではありません。ものを言えば退職に追い込まれるのは当たり前、バーンアウトも必然です。
    経営者の方々がノブレスオブリージュの意味を理解しているとは思えないのです。北尾さんや渡邉美樹さんの様な志を持った方はなかなかおられません。
    お年を召した方は心の中に幼子の心を抱えておられます。どのような育ちをし、それをどのように自覚自得し今に至ったか。心の闇を抱え、じっと沈黙している方もたくさんおられます。
    豊かな育ちは幸福な老後につながります。
    今の日本を作り上げてきた方々をないがしろにする訳ではありませんが、老人福祉に偏重した政策は対処療法です。将来の老人福祉を見越すなら、児童福祉を手厚くすべきと思います。



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