北尾吉孝日記

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本日、日銀が中途半端な金融政策を発表した結果、ドル円は直ぐに88円台になりマーケットもあっという間にマイナスになりました。
こうした現象こそは、日本全体の気や投資家のマインドに日銀が与える影響が如何に大きいかということの証左です。
先日のNHK「日曜討論」では内閣官房参与・エール大学名誉教授の浜田宏一さんと早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問の野口悠紀雄さんが対談していましたが、ある人は「浜田優位だ」と言い、またある人は「浜田は全く答えていない。同じことを言っているに過ぎない」と言い、そしてまた「浜田は間違いだらけだ」と言っている人もいます。
唯、一つだけはっきりしているのは、日銀がまた中途半端な決定をしているというふうに投資家が思えば、マーケットは下がるし円高が進行するということです。
では、今日本がどちらの方に進むべきかに関して民意がどこにあるのかと言えば、直近の世論調査で自民党に対する支持率が高まったことからも言えるように、取り敢えず先ずはデフレ脱却の実現に向けて、日銀が大金融緩和を実施して行くということではないかと思います。
あのリーマンショック以後、日本の“too little, too late”式とは対照的に米国はQE3に至るまで量的緩和の拡大をどんどんと激しく実施し、その結果として経済は大分浮上してきたというのが現実ではないか、というふうに多くの人は判断しているのではないでしょうか(※1)。
そういう中で、今回の金融政策決定会合にあっても「物価上昇率2%」に未だ2名の審議委員が反対したと報道されていますが、余りにも馬鹿げていると言わざるを得ません。
浜田さんが言うように、現下のデフレ局面から直ぐ様インフレに転換するなどということはないと判断するのが妥当ではないかと私にも思われ、そうだとすれば先ず日銀は短期的には速やかに大幅な金融緩和を行い更にマーケットに訴えるようなことをして行かねばなりませんし、そしてその上で次の手を如何に打って行くのかを考えるべきではないかと思うのです。
日銀が今後も今回のような形で政策手段を行使したところでマインドは100%変わらないでしょうし、昨年2月の所謂「バレンタイン緩和」と同じ「まやかし」ではないかという認識になると思います。
物事は“too little, too late”が一番ダメで、やるなら大きくすぱっとやり、そしてさっと止める、という姿勢が大事ではないでしょうか。

参考
※1:2013年1月9日北尾吉孝日記『「安倍ノミクス」への期待感~デフレ脱却と金融政策~




 

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